■商品特性 |
(1)蚕の作った繭から生糸への工程を総称して製糸といいます。
農家で生産された生繭は製糸工場に引き取られ、ここで生糸が製造されます。生糸は生糸検査所で品位と正量検査を受けることが義務付けられており、品質等級は、国際絹業協会(ISA)が定めた世界共通の国際規格が採用されています。
(2)生産動向=収繭量は減少傾向です。(表は02年と03年の比較表)
生糸の需給動向については、農林水産省によって発表される「生糸需給」で知ることができます。
収繭量が減少している原因として、他の農産物と比較して採算性が悪いこともあり養繭農家数が減少していることや国内での着物離れなど絹製品に対する需要減少が目立っていることが考えられます。 |
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2002年、03年 収繭量 (収繭量:トン)
県名 |
2002年 |
2003年 |
群 馬 |
400.6 |
349.8 |
福 島 |
83.1 |
79.1 |
埼 玉 |
73.9 |
70.9 |
栃 木 |
57.7 |
55.3 |
長 野 |
38.2 |
30.6 |
茨 城 |
33.2 |
28.8 |
宮 城 |
31 |
25.5 |
調査県全体 |
866 |
764.9 |
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※調査対象の県は以下のとおり
岩手県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、
千葉県、山梨県、長野県、岐阜県、徳島県、愛媛県、鹿児島県 |
出所 |
:農林水産省統計情報部「平成15年繭生産統計」2003.11
:農林水産省統計情報部「平成14年繭生産統計」2002.12 |
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■変動要因 |
生糸の多くは、国内絹織物のため加工業者等により消費されます。
このため絹織物に加工する機業地の消費動向に注意をする必要があります。これら生糸の需給状況についてのデータは、農林水産省で発表される生糸需給状況や経済産業省から発表される絹人絹織物業者についての原糸消費量等に出ています。 |