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■商品特性
(1) エビは3000種類ほど生息するとされます。型としては、イセエビのように歩く型の(Lobster)、クルマエビのように泳ぐ型の(Prawn,Shrimp)があります。Prawn,Shrimpの違いは5cmより大きいものをPrawn、5cm以下ものをShrimpと呼んでいることが多いようです。
日本では、魚介類の中では、鯛と同様におめでたい席での食材のイメージが定着しています。
(2) 生産動向=エビの漁獲量は世界全体の中で最大のシェアを占めているのがアジアで、養殖生産が盛んであり、世界最大の養殖地になっています。
日本で消費されるエビの約80%はアジアの国々から輸入しています。中でもベトナム、インド、インドネシア、タイ、中国からの輸入される割合が多いです。
※ 大阪堂島商品取引所に上場している冷凍エビはブラックタイガーという種類です。ブラックタイガーは天然物の貿易量は極めて少なく、ほとんどが養殖です。
ブラックタイガーはインドネシア、インド、タイ、ベトナムから90%輸出され、主に日本、アメリカ、EU諸国等が輸入をしています。
ブラックタイガーは、日本における冷凍えび輸入量の約3割を占める重要種であり、一般家庭での消費以外にも、業務用(外食産業用等)として大量に消費されています。
養殖期間は主に3ヶ月から4ヶ月のサイクルで、稚魚の放流から、飼育、収穫、養殖池の清掃を繰り返して行います。収穫期は夏の時期です。
日本のエビの消費量は1995年約3.23s(一世帯当たり)でしたが、年々減少傾向にあり2014年の年間消費量は1.3sほどでした。
 
@日本のエビ輸入量 (単位:トン)
年間エビ輸入量 2011年 2012年 2013年 2014年
世界合計(単位:トン) 209,949 205,318 192,133 167,065
出所 :農林水産省「品目別貿易実績(品目別輸入実績 えび)」
 
A 2014年 日本の世界地域別エビ輸入割合


B 2014年 日本のアジア地域からのエビ輸入割合
出所 :農林水産省「品目別貿易実績(品目別輸入実績 えび)」
 
C 日本の1世帯当たりの年間エビ消費量 (単位:g)
出所:
総務省統計局「家計調査年報(家計収支編):1世帯当たりの年間の品目別支出金額、購入数及び平均価格」2014年

 

■変動要因
価格形成には輸入価格と国内価格の2つの段階があります。
輸入価格とは、冷凍エビ(ブラックタイガー)を養殖しているインドネシア、ベトナム、タイ、インドなどの供給先の天候(特に台風の被害を受ける危険性があります。)や病害、政情不安が相場に影響を与えることが考えられます。また、輸入先となるアメリカのクリスマスでの消費や近年、需要が急増している中国の消費動向も注目する必要があると考えられます。
国内価格とは、日本にエビが到着し、流通するまでの時間差により価格に変動が生じることがあります。
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