最終取引日(さいしゅうとりひきび)(last trading day)〔オプション〕
催促相場(さいそくそうば)
材料(ざいりょう)
材料出尽(ざいりょうでつくし)
材料待ち(ざいりょうまち)
材料向い(ざいりょうむかい)
冴える(さえる)・冴えず(さえず)
差益(さえき)
逆う(さからう)
先(さき)
先売り(さきうり)・先買い(さきがい)
先高(さきだか)
先走る(さきばしる)
先物(さきもの)
先物協会(さきものきょうかい)
先物取引(さきものとりひき)
先安(さきやす)
先行き(さきゆき)
差金(さきん)
差金決済(さきんけっさい)
差金決済取引(さきんけっさいとりひき)・差金取引(さきんとりひき)
下げ足(さげあし)
下げこじれ(さげこじれ)
下げ支え(さげささえ)
下げ賛成(さげさんせい)
下げ渋る(さげしぶる)
下げ滑り(さげすべり)
下げ相場(さげそうば)
下げつかえ(さげつかえ)
下げ悩む(さげなやむ)
小波相場(さざなみそうば)
差入れ(さしいれ)
差換預託(さしかえよたく)
指値(さしね)・指値注文(さしねちゅうもん)
指値出合い待ち(さしねであいまち)
差引損益金(さしひきそんえききん)
差損(さそん)
作況指数(さっきょうしすう)
様変り(さまがわり)
ウ(さや)
ウ稼ぎ(さやかせぎ)
ウ変り(さやがわり)
ウ滑り(さやすべり)
ウ縮み(さやちぢみ)
ウとがめ(さやとがめ)
ウ取り(さやとり)
ウ取り筋(さやとりすじ)
ウ取り屋(さやとりや)
ウ直し(さやなおし)
ウはげ(さやはげ)
ウほれ(さやほれ)
ウ寄せ(さやよせ)
ウをなめる(さやをなめる)
ザラバ式(ザラバしき)
三寒四温(さんかんしおん)
三期(さんき)
三期同ウ(さんきどうざや)
三尊足(さんぞんあし)
   
   
 
地合(じあい)
仕掛ける(しかける)
仕掛け難(しかけなん)・手掛難(てかけなん)
仕掛け待ち(しかけまち)
時間的価値(じかんてきかち)(time value)〔オプション〕
直取引(じきとりひき)
仕切玉(しきりぎょく)
仕切差益(しきりさえき)
仕切差損(しきりさそん)
仕切値段(しきりねだん)
仕切る(しきる)
試験上場制(しけんじょうじょうせい)
自己玉(じこぎょく)
仕込む(しこむ)
しこり玉(しこりぎょく)
市場代表者(しじょうだいひょうしゃ)
事情通(じじょうつう)
市場取引監視委員会(しじょうとりひきかんしいいんかい)
システム売買方式(システムばいばいほうしき)
沈む(しずむ)
地相場(じそうば)
下味(したあじ)
下押す(したおす)
下支え(したざさえ)
下長(したなが)
下に値が残る(したにねがのこる)
下値(したね)
下値乏し(したねとぼし)
下這い(したばい)
下運び(したはこび)
下放れ(したばなれ)
下寄り(したより)
市中相場(しちゅうそうば)
実売り(じつうり)
確り(しっかり)
しっかり保ち合い(しっかりもちあい)
実行価格(exercise price)〔オプション〕
実需(じつじゅ)・実需筋(じつじゅすじ)
実勢悪(じつせいあく)・実勢不振(じつせいふしん)
実勢相場(じっせいそうば)
実弾(じつだん)
実物(じつぶつ)
実物取引(じつぶつとりひき)
仕手(して)
指定倉庫(していそうこ)
指定値段(していねだん)
仕手戦(してせん)
仕手相場(してそうば)
品薄高(しなうすだか)
品隠れ(しながくれ)
品がすれ(しながすれ)・品薄(しなうす)
品溜り(しなだまり)
地場(じば)
仕舞い(しまい)
締る(しまる)
写真相場(しゃしんそうば)
十月の棒投げ(じゅうがつのぼうなげ)
週間足(しゅうかんあし)
週間棒(しゅうかんぼう)
需給相場(じゅきゅうそうば)
受託会員等(じゅたくかいいんとう)
受託契約準則(じゅたくけいやくじゅんそく)
受託財産分離保管制度(じゅたくざいさんぶんりほかんせいど)(委託者資産保全措置)
受託停止(じゅたくていし)
主務大臣(しゅむだいじん)
循環買い(じゅんかんがい)・循環売り(じゅんかんうり)
順ウ(じゅんざや)
純資産額(じゅんしさんがく)
順張り(じゅんばり)
小往来(しょうおうらい)
消化(しょうか)
場外(じょうがい、ばがい)
上下もみ合い(じょうげもみあい)
証券筋(しょうけんすじ)
小康(しょうこう)
小高下(しょうこうげ)
証拠金(しょうこきん)
商状(しょうじょう)
上場(じょうじょう、じょうば)
上場商品(じょうじょうしょうひん)
上進、上伸(じょうしん)
商盛(しょうせい)
相伴高(しょうばんだか)
商品(しょうひん)
商品市場(しょうひんしじょう)
商品指数(しょうひんしすう)
商品清算取引(しょうひんせいさんとりひき)
商品先物取引業者(しょうひんとりひきいん)
商品取引債務引受業(しょうひんとりひきさいむひきうけぎょう)
商品取引所(しょうひんとりひきじょ)
商品取引所法(しょうひんとりひきじょほう)
商品取引清算機関(しょうひんとりひきせいさんきかん)
商品取引責任準備金(しょうひんとりひきせきにんじゅんびきん)
小浮動(しょうふどう)
書面交付義務(しょめんこうふぎむ)
ジリ相場(ジリそうば)
自律作用(じりつさよう)
シリはね
素人筋(しろうとすじ)
新規(しんき)
真底(しんそこ)
信認金(しんにんきん)
新値(しんね)
新値逆張らず(しんねぎゃくはらず)
新甫(しんぽ)
   
   
 
頭打ち(ずうち、あたまうち)
末広張り(すえひろばり)
頭重(ずおも、あたまおも、かしらおも)
すかす
すくい
筋(すじ)
ストップ・ストップ値(ストップね)
スポット
頭もだえ(ずもだえ)
   
   
 
清算参加者(せいさんさんかしゃ)
清算取引(せいさんとりひき)
清算預託金(せいさんよたくきん)
整理商内(せいりあきない)
責任売買玉(せきにんばいばいぎょく)
節(せつ)
絶望投げ(ぜつぼうなげ)
セリ
セリ上げ(セリあげ)
セリ売買(セリばいばい)
線(せん、すじ)
先見(せんけん)
全商連(ぜんしょうれん)
戦争相場(せんそうそうば)
選択売り(せんたくうり)・選択買い(せんたくがい)
前値(ぜんね)
前場(ぜんば)
前場限り注文(ぜんばかぎりちゅうもん)
前引け(ぜんびけ)
全面高(ぜんめんだか)・全面安(ぜんめんやす)
   
   
 
総いれ(そういれ)
総売り(そううり)・総買い(そうがい)
総崩れ(そうくずれ)
争合(そうごう)
相殺取組高(そうさいとりくみだか)
葬式を出す(そうしきをだす)
早熟相場(そうじゅくそうば)
総強気(そうつよき)・総弱気(そうよわき)
総取組高(そうとりくみだか)
総取引金額(そうとりひききんがく)
総投げ(そうなげ)
相場が日数を食う(そうばがひかずをくう)
相場が若い(そうばがわかい)
相場癖(そうばぐせ)
相場師(そうばし)
相場つき(そうばつき)
相場つき商内(そうばつきあきない)
相場の三手(そうばのさんて)
相場のひび入り(そうばのひびいり)
相場は相場に聞け(そうばはそうばにきけ)
総払い(そうばらい)
即敷(そくじき)
続伸(ぞくしん)・続落(ぞくらく)
底(そこ)
底意確り(そこいしっかり)
底意軟弱(そこいなんじゃく)
底入れ(そこいれ)
底固い、底堅い(そこがたい)
底固め(そこがため)
底後の上がり相場(そこごのあがりそうば)
底調べ(そこしらべ)
底たたき(そこたたき)
底つかえ(そこつかえ)
底なし(そこなし)
底値(そこね)
底値鍛練(そこねたんれん)
底値百日(そこねひゃくにち)
底保ち合い(そこもちあい)
底緩み(そこゆるみ)
外(そと)
損食い(そんぐい)
   
 
最終取引日(さいしゅうとりひきび)(last trading day)〔オプション〕 当月限の売買取引が終了する日。取引最終日の締切りまでに反対売買されていない契約は、契約の基礎となっている商品または証券の受渡し若しくはこれに相当する現金支払いによって清算しなければならない。
催促相場(さいそくそうば) 材料が出る前に、材料が出るのを期待する人々でつくられた相場。すなわち、人気が先走って材料を催促する形にある相場のことをいう。
材料(ざいりょう) 相場を騰落させる経済的、政治的、社会的な原因や事情のことをいい、相場を安くする材料のことを「悪材料(あくざいりょう)」、「売り材料(うりざいりょう)」、「下げ材料(さげざいりょう)」または「悲観材料(ひかんざいりょう)」、相場を上げる材料のことを「好材料(こうざいりょう)」、「硬材料(こわざいりょう)」、「強材料(きょうざいりょう、つよいざいりょう)」、「買い材料(かいざいりょう)」という。
材料出尽(ざいりょうでつくし) かくれていた材料が全部出尽くして、これ以上出ない場合またはその状態のことをいう。
材料待ち(ざいりょうまち) 材料の出るのを待って売るなりまたは買うなりするため、相場の成行きを見守り、売買を見送ることをいう。
材料向い(ざいりょうむかい) 好材料が出たときに売り向い、また、悪材料が出たときに買うというように材料の逆をいって売買することをいう。
冴える(さえる)・冴えず(さえず) 市場が活気を帯び、相場もしたがってしっかりしていることを「冴える」といい、反対に市場に活気がなく、相場もぼんやりしていることを「冴えず」という。
差益(さえき) 売買の間に生ずる利益のことをいう。
逆う(さからう) 人気の逆をいくこと。すなわち、先高期待の時に売りまたは先安見込みのときに買うことをいい、「逆張り(ぎゃくはり)」ともいう。
先(さき) @実物に対する先物のこと、A先限のこと、またはB先行きの見通しをいう。
先売り(さきうり)・先買い(さきがい) 先物取引市場で売ることまたは期先物を売ることを「先売り」といい、先物取引市場で買いまたは期先物を買うことを「先買い」という。
先高(さきだか) 相場が将来高い方に向う勢にあること。または当限、中限に比較して先限の相場の方が高いことをいう。
先走る(さきばしる) 予想される材料が現われる前に人気の方が先走って相場が高くなったり安くなったりすることをいう。
先物(さきもの) 受渡期日の遠い限月のこと、または先物取引のこと。
先物協会(さきものきょうかい) 「日本商品先物振興協会」の略称。社団法人日本商品取引員協会(旧日商協)が平成10年の法改正により法定の自主規制機関に改組されたことに伴い、従来旧日商協が行っていた業界振興事業を継承し、発展させるために、平成11年4月に新たに発足した商品取引員を会員とする任意団体。主たる事業内容は、商品先物取引制度の改善に係る建議、要望等を始めとし、会員の経営改善、先物取引に関する調査、研究及び先物取引についての一般への啓蒙普及の促進等である。
先物取引(さきものとりひき) 商品先物取引法(旧称:商品取引所法)に基づく「先物取引」いわゆる商品先物取引の範囲は、同法の平成2年の改正により大幅に拡大され、従来からの先物取引である @「現物先物取引」と呼ばれる取引、即ち将来の一定の時期において商品及びその対価の授受を約する売買取引であって、当該商品の現物の受渡し若しくは建玉の転売又は買いもどしによる差金の授受によって結了する取引のほか、A「現金決済取引」と呼ばれる当該商品の現在と将来の一定の時期との価格差に基づいて算出される金銭の授受によって取引を結了する現物の受渡しを伴わない取引、及び B「指数先物取引」と呼ばれる所定の商品指数(複数の商品(物品)の価格水準を総合的に表した数値)の現在と将来の一定の時期との数値の差に基づいて算出される金銭の授受によって結了する取引と、更に C「オプション取引」と呼ばれる上記3種類の先物取引を成立させることができる権利(オプション)の売買(権利の付与又は取得)に係る取引が追加され、4種類の先物取引が法定されている。
先安(さきやす) 相場が将来安くなる勢いにあること。または先物の相場が中物、期近物の相場より安いことをいう。
先行き(さきゆき) 相場の将来の動きのことをいう。
差金(さきん) 売り約定の価格と買い約定の価格の差。すなわち、売買差金のことをいい、約定差金、帳入差金の略称。
差金決済(さきんけっさい) 現物の受渡しをせず、もっぱら反対売買により差金の授受により決済することをいう。
差金決済取引(さきんけっさいとりひき)・差金取引(さきんとりひき) 売買を約定し、その約定の履行期限内に反対売買が行なわれたときは、その売買に対応する数量について、代金上の差額。すなわち、差金を計算しこれを授受して決済する取引のことをいう。取引所の取引は先物取引と実物取引の両者が行なわれているが、この両者は差金取引をすることができるかどうかによって区分される。
下げ足(さげあし) 相場が安くなっていること。またはその下がる歩調(足取り)をいい、相場の下がる調子の早いことを「下げ足が早い」という。
下げこじれ(さげこじれ) 下げかけた相場が保ち合い状態に入って、なかなか下がらないことをいい、「下げ損ね(さげそこね)」ともいう。
下げ支え(さげささえ) 相場がささえられてこれ以上下がらなくなった状態にあるようなことをいい、「下支え(したささえ)」ともいう。
下げ賛成(さげさんせい) 先安を見越して売った者が多いような場合に、相場の下落を期待しまたは賛成することをいう。
下げ渋る(さげしぶる) 下げていた相場がちょっと底をついた感じとなり、まだ下げそうで案外下がらぬ状態にあることで、「下渋る(したしぶる)」ともいう。
下げ滑り(さげすべり) 相場が一本調子で下げることをいい、「棒下げ(ぼうさげ)」ともいう。
下げ相場(さげそうば) だんだん値段が安くなっている相場。すなわち、下落している相場のことをいう。
下げつかえ(さげつかえ) 相場が底をついてそれ以上下がらない状態にあることをいう。
下げ悩む(さげなやむ) 相場が下げそうでなかなか下がらぬ状態にあることをいう。
小波相場(さざなみそうば) さざ波のように相場が小高下を繰り返している状態のことをいう。
差入れ(さしいれ) 証拠金を預託することをいう。
差換預託(さしかえよたく) 清算参加者(商品先物取引業者や当業者等の取引所の会員等)が委託者から委託証拠金の預託を受けた場合で、当該清算参加者が当該委託証拠金に相当する取引証拠金として商品取引清算機関に預託をすることをいう。この場合において、委託証拠金として預託した金銭の額及び充用有価証券等の時価評価額に相当する額以上の額を取引証拠金として預託しなければならない。
指値(さしね)・指値注文(さしねちゅうもん) @売買注文を出すとき、値段を指定することもしくはその指定値段のこと、A指値注文、またはB指値による売り物または買い物のことをいう。
指値出合い待ち(さしねであいまち) 指値で出した売り物または買い物が出合うまでに注文を継続しておく委託注文のことをいう。
差引損益金(さしひきそんえききん) 売買差損益金から委託手数料及び委託手数料に係る消費税相当額を控除した額のうち、商品先物取引業者と委託者との間で受払いの済んでいないものをいい、その損益を通算した額を「差引損益金通算額」という。
差損(さそん) 売買の間に生ずる損失のことをいう。
作況指数(さっきょうしすう) 平年作に対するその年の作柄の状況を指数で表示したもの。
様変り(さまがわり) 沈滞した相場がわりに活気を帯びてきた場合、または騰勢にあった相場が急落に転じた場合など相場の急激な変調のことをいう。
ウ(さや) 相場の変動による売り値と買い値との開き。または同一時刻における銘柄間、限月間または場所間の値段の開きのことをいう。
ウ稼ぎ(さやかせぎ) サヤを利得することで、@目先の相場の変動を利用して値ザヤをかせぐ場合と、A異なる市場間の相場を利用してその値ザヤをかせぐ場合とがある。
ウ変り(さやがわり) 相場の開きが逆になること。すなわち、下値にあったA銘柄が、上値にあったB銘柄より高くなり、また、下値にあった甲市場の相場が、上値にあった乙市場より高くなったことをいう。
ウ滑り(さやすべり) 大きかったサヤが小さくなることをいう。
ウ縮み(さやちぢみ) サヤが小さくなることで「ウ詰り(さやづまり)」ともいう。
ウとがめ(さやとがめ) 大きく上げザヤを付けていた相場が反動的に下げ、また、下げザヤにあったものがサヤ寄せすることをいう。
ウ取り(さやとり) 相場の変動、地域差、時間差等による売り値と買い値の開きを利用して、その間の差益を取ることを目的として行なう売買戦法をいう。
ウ取り筋(さやとりすじ) もっぱらサヤ取りだけを目当てに売買を行なう人。または投機家もしくはその一団のことをいう。
ウ取り屋(さやとりや) もっぱらサヤ取りだけを目的に売買する投機家のことをいう。
ウ直し(さやなおし) 逆ザヤにある相場が元にもどることをいう。
ウはげ(さやはげ) サヤが次第になくなることをいう。
ウほれ(さやほれ) サヤの大きいのが気に入って他の材料は考えないで売買することをいう。
ウ寄せ(さやよせ) サヤがだんだん小さくなること。すなわち、隔地間、銘柄間または限月間の値開きが縮まることをいう。
ウをなめる(さやをなめる) サヤのなくなることをいう。
ザラバ式(ザラバしき) 競売買による値段を決定する方法の一つで、多数の売り方と買い方が互いに値段を競い、値段と数量が合致した者が個々に相対で売買を成立させる方法のことをいう。「個別競争取引(こべつきょうそうとりひき)」または「接続売買(せつぞくばいばい)」、「接続商内(せつぞくあきない)」、「歩み売買(あゆみばいばい)」ともいわれ、複数約定値段が形成されるが、寄付きと大引には単一約定値段となる売買仕法が併用されることが多い。
三寒四温(さんかんしおん) 大陸性の気候のように、上がったかと思えば下がり、下がったかと思えば上がるというように、上下いずれへも永続しない相場の状態のことをいい、必ずしも3日、4日にとらわれるものではなく、2、3日高い日が続くと安くなり、幾日か低迷してまた確かりするような小幅往来市況のことをいう。
三期(さんき) 先物取引における限月を当限、中限、先限の三つを区分した場合の当限、中限および先限のことをいう。
三期同ウ(さんきどうざや) 当限、中限、先限の三期の相場が同一であることをいう。
三尊足(さんぞんあし) 罫(けい)線用語で、天井うちの形のことでこれを図に画くと三尊の形をしているので三尊足という。相場が三尊足になるとそれ以上に相場は上がらないこととしている。
 
 
地合(じあい) 相場の味、素地、下地のことで「地味(じあじ)」または「場味(ばあじ)」ともいう。
仕掛ける(しかける) 相場の騰落を予想して新たに売買の注文を出すことをいう。
仕掛け難(しかけなん)・手掛難(てかけなん) 新規の売買をするだけの材料がなく、したがって新規に売買してみてもいくらも値ザヤがとれそうもない状態にあることをいう。
仕掛け待ち(しかけまち) 仕掛ける時機をねらって待機することをいう。
時間的価値(じかんてきかち)(time value)〔オプション〕 オプション満期日までの経過時間に係わる価値で、プレミアムから本質的価値を控除した価値に等しい。このタイム・バリューはそのオプションがアット・ザ・マネーの時、最大となり、また満期日までの期間が長い程、増大し、満期日が近づくにつれ急速に減少する。
直取引(じきとりひき) 明治26年から大正11年までの間、取引所において行なわれた取引であって、相対売買または競売買の方法によって売買を約定し、売買契約成立の日から5日以内に必ず受渡しをしなければならないこととされていた取引である。したがって取引所は証拠金を預託させることもなく、また、担保責任もなかった。この取引は、必ず期限内に受渡しをしなければならない取引であるが、実際には、形式的には、その売買約定の当日受渡しを完了したように処理し、いわゆる預け合いの形で受渡しが繰延べされ、また、差金の授受による決済が行なわれていた。すなわち、売買当事者は、受渡しすべき代金または物件を相手方に預けておくという形式をとり、取引所における約定値段を毎日一定の値段に引き直して、これを為替値段とし、その差額すなわち、約定差金を授受して、買い方は代金を預っている意味から売り方にその繰延料として日歩を支払い、また、渡物件不足の場合には、売り方は繰延料として逆に日歩を買い方に支払って受渡しの繰延べが行なわれ、その間に反対売買することによって売買差額を授受して差金の授受による決済が行なわれていた。
仕切玉(しきりぎょく) 転売または買いもどしされた玉のことをいう。
仕切差益(しきりさえき) 転売または買いもどしによって生じた売買差益のことをいい、「仕切差益金(しきりさえききん)」、「仕切益金(しきりえききん)」ともいう。
仕切差損(しきりさそん) 転売、買いもどしにより生じた売買差損金のことで、「仕切差損金(しきりさそんきん)」、「仕切損金(しきりそんきん)」ともいう。
仕切値段(しきりねだん) 建玉を仕切る(手仕舞う)場合の値段のことをいう。
仕切る(しきる) 売り建玉を買いもどしまたは買い建玉を転売して決済することをいう。
試験上場制(しけんじょうじょうせい) 平成2年の商品取引所法の改正により導入された制度である。取引所が商品を上場する場合主務大臣より、既設の取引所にあっては所定の定款変更について認可を要し、新設する取引所にあってはその設立についての許可と上場商品についての認可を要する。この許認可の申請に際し、当該新規上場商品の上場期間(新設する取引所にあっては取引所の存立期間)に一定の期限(試験上場期間)を設けることにより、新規商品の上場の円滑化を図る制度であり、当該期間中に適正、円滑な先物取引が行われている場合には、当該期限の制約は削除されて、以後本格実施に移行される。
自己玉(じこぎょく) 商品先物取引業者が委託者の注文とは別に、自分の計算で行なう売買玉のこと。
仕込む(しこむ) 売り建または買い建をすることをいい、「玉を仕込む(ぎょくをしこむ)」ともいう。
しこり玉(しこりぎょく) 「因果玉(いんがぎょく)」に同じ。
市場代表者(しじょうだいひょうしゃ) 電子取引の導入以前、取引所の立会場で直接売買契約を結ぶことのできる者は、会員、会員の代表者または会員もしくは会員の代表者の代理人に限られており、これらのものは、取引所に届け出て登録を受けなければならぬことになっている。市場代理人とは、これらの取引所の立会場で直接売買契約を結ぶことのできるものとして、取引所に登録された者のことをいい、「場立ち(ばたち)」、または「手振り(てぶり)」ともいう。
事情通(じじょうつう) 背後の事情に詳しい人のことをいい、「早耳筋(はやみみすじ)」とほぼ同じ。
市場取引監視委員会(しじょうとりひきかんしいいんかい) 平成10年の商品取引所法改正において、法制化されたもので、商品市場における取引の公正を図ることを目的として、取引所の「市場取引監視委員会規程(主務大臣認可)」に基づき設置された委員会であり、商品市場の取引方法、管理、業務運営等について、取引所理事長または社長からの諮問を受け又はそれらの者に対して意見を述べることができる。委員の要件については、省令により、学識経験者としての公平性・中立性が強く求められている。
システム売買方式(システムばいばいほうしき) 取引所が設置する電子計算機を利用して取引を行う売買方式で、取引所のホストコンピューターと会員会社の端末(売買注文入力装置)はオンライン化されており、売買注文は店頭入力されるので、板寄せ式、ザラバ式ともに商品先物取引業者の市場代表者が立会場に集合することを要しない。
沈む(しずむ) 相場が安値に落ち込むことをいう。
地相場(じそうば) ときには上がったり、下がったりするが、大きくは市中相場から離れることがないという相場のことをいう。
下味(したあじ) 相場の勢いがやや下がりそうな形勢にあることをいう。
下押す(したおす) 相場が安くなることをいう。
下支え(したざさえ) 相場の下値が固くてなかなか下がらぬことをいう。
下長(したなが) 買い人気の強いことまたは売買取組関係をみた場合に買い方の店の数が売り方の店の数より多いことをいい、「買い長(かいなが)」ともいう。
下に値が残る(したにねがのこる) まだ安値まで落ち込むだろうということをいう。
下値(したね) 現在の値段よりさらに安い値段のことをいい、単に「下(した)」ともいう。
下値乏し(したねとぼし) 相場が下げ止って、もう多くは下がらないだろうということで、「下値さびし(したねさびし)」ともいう。
下這い(したばい) 相場が安値を追うことをいう。
下運び(したはこび) 相場が下がる形勢にあることをいう。
下放れ(したばなれ) 相場が一挙に大幅に下がることをいい、前場の寄付きに下放れたときのことを、特に「夜放れ(よばなれ)」という。
下寄り(したより) 前値に比べて安く寄り付くことをいう。
市中相場(しちゅうそうば) 取引所以外の取引においてつけられた相場のことをいい、「場外相場(じょうがいそうば)」または「店頭相場(てんとうそうば)」等ともいう。
実売り(じつうり) 実物を売ることをいい、「空売り(からうり)」の反対語。
確り(しっかり) 相場がたかいこと、高騰、急騰というほどではないが、小高いというのでは物足らない程度に高い場合のことをいう。
しっかり保ち合い(しっかりもちあい) 相場が上がり気味の勢いで保ち合っている場合をいい、値段はそう動いてないが人気の強いときのことをいう。
実行価格(exercise price)〔オプション〕 (→権利行使価格)
実需(じつじゅ)・実需筋(じつじゅすじ) その商品を購入して実際に消費したり加工したりするための需要のことで、「仮需」に対して特にこのようにいう。また、実際に消費したり加工したりすることを業とする者を総称して「実需筋」といっている。
実勢悪(じつせいあく)・実勢不振(じつせいふしん) 経済情勢や原価採算、需給関係など相場に影響を及ぼす材料がふるわないことで、「実勢不振を映して安い」などといって用いられる。
実勢相場(じっせいそうば) 経済情勢や原価採算、需給関係などを根拠にして出した相場のことをいい、これと対照的なものを「人気相場」という。
実弾(じつだん) 現物のことで、先物取引で空売りまたは空買いに対して現品を売りまたは買うときに用いる言葉である。また、先物取引に売りつながれた実物がはかばかしく消化しないで浮動し、相場が下落することを「実弾もたれ(じつだんもたれ)」という。
実物(じつぶつ) 現実に存在する商品のことをいう。また、実物取引のことの略称である。
実物取引(じつぶつとりひき) 現物取引(げんぶつとりひき)ともいい、現実に存在する商品を売買することをいう。
仕手(して) 広くは取引に参加して売り買いする人のことをいうが、一般には大きな資力をもって他よりも多量な建玉を保有したり大きな売り買いをしてその動向が注目されるような人のことを特に「仕手」とよんでいる。「仕手戦」「仕手崩れ」「仕手関係」「仕手相場」など仕手に関する表現がある。
指定倉庫(していそうこ) 取引所が受渡場所として指定する倉庫のこと。運輸大臣が発券倉庫業者(営業倉庫であり、かつ、発券倉庫である者)として許可した者のうちから申請により調査のうえ指定した倉庫。
指定値段(していねだん) 客が売買を委託する場合に指定した値段のことをいい、「指値(さしね)」ともいう。
仕手戦(してせん) 売り方に回った仕手と買い方に回った仕手とが同じ銘柄の売買をめぐって、片方が売りくずそうとすれば他方が買い支え、片方が買い上がろうとすれば他方が売り浴びせるというように相争うことをいう。
仕手相場(してそうば) 相場が材料によらないで、単に大口の売り手と大口の買い手の売買注文の関係(いわゆる仕手の関係)でできた相場または仕手が人為的につけたその相場のことをいう。
品薄高(しなうすだか) 品薄の場合には需給の関係によって相場が上がるが、このように品薄を原因として相場が高くなることをいう。
品隠れ(しながくれ) 現物はあるにはあるが、貯蔵されていて売り物として市場に出ないことをいい、「品薄(しなうす)」とは異なる。品隠れの場合にも品薄の場合と同様に相場は高くなる。
品がすれ(しながすれ)・品薄(しなうす) 品不足すなわち、現品や実物の少ないこと。または受渡しをする現物、現品の少ないことをいう。
品溜り(しなだまり) 現品が市場に浮動して消化し切れないことをいい、「品切れ」の反対語。
地場(じば) 取引所所在地やその附近の者という意味から転じ、取引所の会員、会員の従業員または常時会員の店に出入りして相場を張る玄人の相場師のことをいい、また、これらの者を「地場筋(じばすじ)」、「地場手筋(じばてすじ)」または「地場連中(じばれんちゅう)」、「地回り筋(ぢまわりすじ)」という。また、地場筋の買い物を「地場買い(じばがい)」、地場筋の売り物を「地場売り(じばうり)」といって、一般の投資家、小口投機家、地方筋の売買と区分している。
仕舞い(しまい) 取引所で売り約定をした後、その売り約定を買いもどしまたは買い約定をした後、その買い約定を転売して差金を授受して決済を行ない取引を終了することをいい、「手仕舞い(てじまい)」または「手詰め(てづめ)」ともいう。また、仕舞いをすることを「仕舞う」または「手仕舞う」という。
締る(しまる) 下げていた相場または軟調だった相場が、上げ足に転ずることをいう。
写真相場(しゃしんそうば) 地方のある市場で取引をする場合において、その市場独自の相場がつかずまたは相場がついても、他の有力な市場の相場を写しとって、その相場によって取引することがあり、その写し取った相場のことをいう。また、写真相場によって地方の取引所が行なう差金取引のことを「写真取引(しゃしんとりひき)」という。
十月の棒投げ(じゅうがつのぼうなげ) 大阪三品取引所(昭和59年に大阪繊維取引所に統合)の市場から発生した用語で、10月になると冬物の手当が終り、新規の注文も絶えて閑散にはいる。したがって相場も10月中旬から11月中旬にかけて、一本調子に下げていくということをいう。
週間足(しゅうかんあし) 「罫(けい)線」の項参照。
週間棒(しゅうかんぼう) 「罫(けい)線」の項参照。
需給相場(じゅきゅうそうば) 需要と供給のバランスにもとづいて形成される相場のこと。
受託会員等(じゅたくかいいんとう) 商品先物取引業者(取次者を除く。)であって、商品取引所の市場において受託に係る取引を執行することができる会員等のことをいう。
受託契約準則(じゅたくけいやくじゅんそく) 商品先物取引業者が、お客から委託を受けるに際し、必要な条件を取り決めた取引所の規則のことをいい、改正には主務大臣の認可を要する。
受託財産分離保管制度(じゅたくざいさんぶんりほかんせいど)(委託者資産保全措置) 商品取引受託業務により生じた債務の弁済を確保するため、委託者から預託を受けた取引証拠金、委託証拠金及び商品取引受託業務に係る預り金に委託者の委託取引により発生した損益等を加減算した額から日本商品清算機構に取引証拠金として預託された額(委託者に返還請求権がある額に限る)を控除した額について、商品先物取引業者に対し、信託、委託者保護基金への預託、銀行等による保証、委託者保護基金による代位弁済委託のいずれか又はその組み合わせにより保全することを義務付ける制度。
受託停止(じゅたくていし) 商品先物取引業者に対して客の受託注文を受けることを停止させる主務大臣の行政処分のことをいう。
主務大臣(しゅむだいじん) 商品取引所法における主務大臣は、農林水産省関係商品市場のみに係るものについては農林水産大臣を、経済産業省関係商品市場のみに係るものについては経済産業大臣をいい、双方の商品市場に係るものについては両大臣の共管となる。
循環買い(じゅんかんがい)・循環売り(じゅんかんうり) ある銘柄が高くなったときに、これを利食いし、さらに割安な銘柄をねらって買い、これが上がるとこれを利食いして次から次へと循環的に買っては利食いし、買っては利食いしていくことを「循環買い」といい、循環買いによって相場が次から次へとだんだん高くなっていくことを「循環高(じゅんかんだか)」という。また、循環買いの反対の場合を「循環売り」といい、循環売りにより、だんだん相場が下げていくことを「循環安(じゅんかんやす)」という。
順ウ(じゅんざや) 当限より中限が高く、中限より先限が高くなっている相場のことをいう。
純資産額(じゅんしさんがく) 商品取引所は、その定款をもって、商品市場ごとに、主務省令で定めるところにより、当該商品市場において取引をする会員等の純資産額の最低額を定めなければならないが、当該商品市場において商品取引所又は商品取引清算機関が商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う方法による決済を行う場合はこの限りでない。また、商品先物取引業者に係る純資産額はその許可の基準の一つとして、主務大臣が定めており、清算参加者に係る最低純資産額は商品取引清算機関が定めている。
順張り(じゅんばり) 相場が高くなれば買い、安くなれば売ることをいう。
小往来(しょうおうらい) 相場が小幅に高下することをいう。
消化(しょうか) 売り物が値をくずさないで、さばける(売れる)ことをいい、「はまる」ともいう。
場外(じょうがい、ばがい) 取引所の外のことをいい、取引所の外の市場(たとえば、人絹のオッパ取引の市場)を「場外市場(じょうがいしじょう)」、取引所の外で行なわれる売買取引を「場外取引(じょうがいとりひき)」という。また、場外市場、場外取引のことを単に場外ということもある。
上下もみ合い(じょうげもみあい) 売り物と買い物とがぶつかって相場が小高下を繰り返すこと。またはそのために大きく相場が変動しないことをいう。
証券筋(しょうけんすじ) 株式等の売買を主としながら商品の売買をする人若しくはこれらの者からの売買注文のことをいう。
小康(しょうこう) 相場の暴落または暴騰が一時的に落ち着くことをいう。
小高下(しょうこうげ) 相場が一高一低の小動きに止まる状態のことをいう。
証拠金(しょうこきん) 取引証拠金、委託証拠金、取次証拠金及び清算取次証拠金のことをいう。この他に
商状(しょうじょう) 相場の動きなど市場の商内の状況のこと。「保ち合商状」「一服商状」「確り商状」「急伸商状」などと状況を表現する言葉と合わせて用いることが多い。
上場(じょうじょう、じょうば) 商品取引所が商品を取引所の取引銘柄とすることをいう。また、取引所に上場する商品を「上場物件(じょうじょうぶっけん)」、商品の銘柄を「上場銘柄(じょうじょうめいがら)」といい、取引所の上場物件や上場銘柄から除外することを「上場廃止(じょうじょうはいし)」という。
上場商品(じょうじょうしょうひん) 商品先物取引法で「上場商品」とは、法定する「商品」のうち、実際に商品取引所が開設する商品市場で取引されるもののことで、具体的には主務大臣の認可を得て、商品取引所の定款で定められている。
上進、上伸(じょうしん) 相場が高値に進むこと。すなわち、相場が上がることをいう。
商盛(しょうせい) 市場の人気がよく商内がはずむことをいう。したがって、この場合には相場も上がるとともに商内高も多くなる。
相伴高(しょうばんだか) 他の銘柄が高くなるにつれて相場が高くなることをいい、逆に他の銘柄が安くなるにつれて相場が安くなることを「相伴安(しょうばんやす)」という。
商品(しょうひん) 農産物、林産物、畜産物及び水産物並びにこれらを原料又は材料として製造し、又は加工した物品のうち、飲食物であるもの及び政令で定めるその他のもの、鉱業法第3条第1項に規定する鉱物その他政令で定める鉱物及びこれらを精錬し、又は精製することにより得られる物品及び国民経済上重要な原料又は材料であって、その価格の変動が著しいために先物取引に類似する取引の対象とされる蓋然性が高いもの(先物取引又は先物取引に類似する取引の対象とされている物を含む。)として政令で定める物品をいう。
商品市場(しょうひんしじょう) 「商品市場」とは、商品取引所が1種の上場商品又は商品指数ごとに開設する市場のことで主務大臣が上場商品を構成する物品の括り方が適当であるかどうかを審査し、かつ、認可して商品市場が確定(例えば、農産物市場、繭糸市場、綿糸市場、貴金属市場等)し、この際併せて先物取引の種類(現物先物取引、現金決済取引、指数先物取引、オプション取引)が確定される。
商品指数(しょうひんしすう) 二つ以上の商品たる物品の水準を総合的に表した数値。
商品清算取引(しょうひんせいさんとりひき) 清算参加者が商品取引清算機関の業務方法書の定めるところにより商品取引所の会員等の委託を受けて行う商品市場における取引であって、当該取引に基づく債務を当該商品取引清算機関に引き受けさせること及び当該会員等が当該清算参加者を代理して当該取引を成立させることを条件とするものをいう。
商品先物取引業者(しょうひんさきものとりひきぎょうしゃ) 商品先物取引業を営むことについて、商品先物取引法第190条第1項の規定により主務大臣の許可を受けた者をいう。この許可は6年ごとの更新を受けなければその効力を失効する。
商品取引債務引受業(しょうひんとりひきさいむひきうけぎょう) 商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う営業をいう。
商品取引所(しょうひんとりひきじょ) 商品または商品指数について先物取引を行なうために必要な市場を開設することを目的として、商品先物取引法に基づいて設立された会員組織の「会員商品取引所」及び「株式会社商品取引所」がある。商品取引所の先物取引は、@迅速、確実な大量取引機能A公正な先物価格指標の形成機能B価格の平準化機能C価格変動に対するヘッジ機能D投機市場としての機能等を有している。
商品先物取引法(しょうひんさきものとりひきほう) 「商品先物取引法(昭和25年法律第239号)」は、昭和25年8月に公布されているが、この法律の前身は明治26年制定の商品取引及び証券取引に係る基本法であった「取引所法(明治26年法律第5号)」であり、戦時中の取引所の解散の時代を経て、証券取引については証券取引法として分離独立し、商品取引については戦後の統制経済の解除等に伴い、旧法を廃止する形で新法として制定されている。以来、十数次の改正が行なわれているが、大改正としては、昭和42年7月、昭和50年7月、平成2年6月、平成10年4月及び平成16年5月、平成21年7月の改正があげられる。
商品取引清算機関(しょうひんとりひきせいさんきかん) 商品取引債務引受業を営むことについて商品先物取引法第167条又は第173条第1項の規定により主務大臣の許可又は承認を受けた者をいう。
商品取引責任準備金(しょうひんとりひきせきにんじゅんびきん) 法令により商品先物取引業者が商品市場における取引の受託等に関して、省令で規定される商品取引事故によって生じた顧客の損失の補に充てるために、取引金額に応じて算出された額を積立しておく準備金をいう。
小浮動(しょうふどう) 相場が小さく上げ下げすることをいう。
書面交付義務(しょめんこうふぎむ) 商品先物取引業者は受託等契約の締結前に、顧客に対し受託等契約の概要その他の主務省令で定める事項を記載した書面を交付することが法令により義務付けられている。この事前交付書面は、取引に際しての留意点をはじめ、取引所の業務規程や受託契約準則に沿って取引の仕組み、守るべきルール等を平易に解説したもので日本商品先物取引協会が「商品先物取引委託のガイド」(冊子)として統一的に作成している。
ジリ相場(ジリそうば) 上にまたは下に少しずつじりじりと動く相場のことをいい、じりじりと少しずつ高くなることを「ジリ高(ジリだか)」、じりじりと少しずつ安くなることを「ジリ安(ジリやす)」、「ジリぼけ」または「ジリひん)」という。
自律作用(じりつさよう) これという材料もないのに相場が上下する動き、主として人気の行き過ぎで、相場が実勢を越えて上げまたは下げたとき、その反動で実勢水準までは無材料のまま自然に水準訂正を行なう習性が相場にはある。これを相場の自律性または自律作用という。
シリはね 相場が立会の終りに急騰することをいう。
素人筋(しろうとすじ) 素人の経験の浅い大衆投資家のことをいう。
新規(しんき) 新しい売買注文のことをいい、新規の売り注文を「新規売り(しんきうり)」、新規の買い注文を「新規買い(しんきがい)」といい、また、新規に仕掛けた売買建玉を「新規建(しんきだて)」または「新規玉(しんきぎょく)」という。
真底(しんそこ) もうこれ以上絶対に下がらないという相場の底のことをいう。
信認金(しんにんきん) 取引所が商品市場ごとに会員等から預託させる一種の身元保証金的なもので、金銭のほか、国債、地方債、社債、株式等をもって代用することもできる。商品先物取引業者である会員等に対して商品市場における取引を委託した者は、その委託により生じた債権に関し、当該商品市場についての当該会員等の信認金について,他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有する。ただし、この優先弁済を受ける権利が互いに競合するときは、会員等でない委託者の有する権利は、会員等である委託者の有する権利に対し優先する。
新値(しんね) これまでなかった相場または新しい相場のことをいい、新しい高値を「新高値(しんたかね)」、新しい安値を「新安値(しんやすね)」といい、また、相場が新高値または新安値をつけることを「新値を切る(しんねをきる)」という。
新値逆張らず(しんねぎゃくはらず) 相場が一旦新値をつけた場合には、さらにそれ以上の新値をつけることがあるから、早まって逆張りをやることは禁物だということをいう。
新甫(しんぽ) 発会日に新たに生まれる限月のこと、またはこれについてできた値段のことをいう。また、この限月の最初の立会を「新甫発会(しんぽはっかい)」という。
 
頭打ち(ずうち、あたまうち) 上げ相場が上げ止まることをいう。
末広張り(すえひろばり) はじめ少なくあとになるにつれてしだいに多くの玉を仕掛けることをいう。
頭重(ずおも、あたまおも、かしらおも) 相場が上がりそうな気配にありながらなかなか上がらない状態にあることをいう。
すかす 減少させることをいい、「玉をすかす」とは、転売、買いもどしによって売買建玉を減少させることをいう。
すくい 転売、買いもどしによって利食いすること。または手早く手仕舞って僅かの利益を得ることをいう。
筋(すじ) 取引所の会員や取引参加者をその態様によって分類したもののことで、「当業筋」「専業筋」とか、「実需筋」「問屋筋」「商社筋」「地場筋」「仕手筋」「大衆筋」などといっている。また、大きな売買を行なって他人の注目を集める者や、その人を中心として同調的な売買をする者たちの集団などにつき、出身地などの地名を冠して「○○筋」などとよぶこともある。
ストップ・ストップ値(ストップね) 取引所では、相場が極端に上下し、市場が混乱することを防止するため、相場の値動きの幅を制限(値幅制限)しているが、その場合の制限に達したことをストップ、その相場(値段)をストップ値といい、上限の制限値段に達したときを「ストップ高」、下限の制限値段に達したときを「ストップ安」といっている。(「値幅制限」の項参照)
スポット 現物取引のことをいう。
頭もだえ(ずもだえ) 相場がなかなか高くならないことをいい、「重い(おもい)」ともいう。
 
清算参加者(せいさんさんかしゃ) 商品先物取引法第174条第1項の規定により与えられた資格に基づき、商品取引清算機関の行なう商品取引債務引受業のの相手方となる者をいう。
清算取引(せいさんとりひき) 売買を約定した物件の受渡期限に現物の受渡しにより、決済することもでき、また、受渡期限までにこれを転売しまたは買いもどした場合には、売買差金を授受して決済を行なうこともできる取引のことをいい、現行商品先物取引法の規定に基づいて行なわれている先物取引と同じで、単に「清算(せいさん)」ということもあり、また、「差金決済取引(さきんけっさいとりひき)」という。
清算預託金(せいさんよたくきん) 商品取引清算機関が業務方法書で定めるところにより、清算参加者をして、商品取引清算機関に対する債務の履行を担保するために預託させる預託金のことをいう。
整理商内(せいりあきない) 売り建玉または買い建玉を持つ人が、手仕舞をするために行なう商内のことをいう。
責任売買玉(せきにんばいばいぎょく) 相場がつかない場合に、人気をつけるために行なう売買玉のことをいう。
節(せつ) 取引所で板寄せ方式により立会が行なわれる場合には、午前と午後を区切り、さらに午前、午後を数回に区切って立会が行なわれる。この場合の区分をいい、最初から第1節、第2節、第3節といい、午前の部を前場第1節、前場第2節、午後の部を後場第1節、後場第2節のようにいう。
絶望投げ(ぜつぼうなげ) 相場が下がる一方なので、買い方が絶望して投げることをいう。
セリ セリ売買の略称であるが、また、俗に競売買を指すこともある。
セリ上げ(セリあげ) セリ合って相場を高くすること。または相場が高くなることをいう。
セリ売買(セリばいばい) 売り方1人に対して2人以上の買い方がせり合って買い方に高い値で買うことを競争させ、最終値の買い申出人に買わせることを「セリ買い」といい、また、反対に買い方1人に対して2人以上の売り方がせり合って安い値で売ることを競争させ、最終の安い売り値の売り申出人に売らせることを「セリ売り」という。
線(せん、すじ) 罫(けい)線または相場の足取りのことをいう。
先見(せんけん) 相場の先行きを予想することをいう。
全商連(ぜんしょうれん) 「社団法人全国商品取引所連合会」の略称。全商連は、民法第34条の規定に基づく公益法人で、全国の商品取引所を会員とし昭和42年4月に設立されている。主な事業内容は、商品取引に関する調査研究、普及啓発等を行い、商品取引の公正かつ円滑な運営に資することを目的とし、各種委員会による取引所運用上の諸規程類、制度政策等の検討及び調査研究、それに付随する刊行物の発行、充用有価証券価格表の作成及び複数商品取引所の商品市場における取引に係る委託者の紛争の合同仲介の実施等があげられる。
戦争相場(せんそうそうば) 戦争を直接の材料とし、戦況の利または不利、戦況の成行きについての見方により上げ下げする相場をいう。また、法外な大相場のことをいう。
選択売り(せんたくうり)・選択買い(せんたくがい) 上がる見込みのない銘柄または利の乗った銘柄を選んで売ることを「選択売り」といい、反対に上がる見込みのある銘柄を選んで買うことを「選択買い」または「物色買い(ぶっしょくがい)」という。
前値(ぜんね) 今の立会の直前の立会における最終値段のことをいう。
前場(ぜんば) 午前中に開く立会のことをいい、「前場立会(ぜんばりっかい)・(ぜんばたちあい)」ともいう。また、前場の最初の取引またはその取引により成立した値段を「前場寄付き(ぜんばよりつき)」もしくは「前寄り(ぜんより)」、前場の最終取引またはその取引により成立した値段を「前場大引(ぜんばおおひけ)」、「前場止め(ぜんばどめ)」もしくは「前止め(ぜんどめ)」という。 その後、取引時間の延長に伴い東京工業品取引所は平成21年から前場と後場の区切りとなる昼休みを廃止し、「日中取引(午前9時〜午後3時30分)」と「夜間取引(午後5時〜翌日午前4時、ただしゴムは午後7時まで)」に切り替えた。
前場限り注文(ぜんばかぎりちゅうもん) 前場において売買してくれという委託注文のことで、その指定の場節で売買が成立しなかった場合にはその委託注文は失効となる。
前引け(ぜんびけ) 前日の立会の最終値段のことで「昨引け(さくびけ)」ともいう。
全面高(ぜんめんだか)・全面安(ぜんめんやす) 相場が各銘柄、もしくは各限月軒並に足並そろえて高くなることを「全面高」といい、その反対に、各銘柄もしくは各限月が一斉に安くなることを「全面安」という。
 
総いれ(そういれ) 空売りした人が思惑にはずれて総踏み上げとなることをいう。
総売り(そううり)・総買い(そうがい) 弱気が多くて売り人気に傾き皆が売り物を出すことを「総売り」といい、反対に強気が多くて皆が買い人気に傾き買い物を多く出すことを「総買い」という。
総崩れ(そうくずれ) 投げ物が殺到して相場が全面的に暴落することをいう。
争合(そうごう) 異なった立場にある者がそれぞれ2人以上で相反する利益を争うこと。すなわち、2人以上の売り方と2人以上の買い方が互いに高く売ろう安く買おうとして争うことであって、取引所の売買方法としての競売買がこれにあたる。
相殺取組高(そうさいとりくみだか) 同一人の売り玉と買い玉を相殺した残りの取組数で、「相殺残玉(そうさいざんぎょく)」ともいう。
葬式を出す(そうしきをだす) 損失になった建玉を見限って決済することをいう。
早熟相場(そうじゅくそうば) 人気だけが先立って実勢が伴わないため、長続きしない相場のことをいう。
総強気(そうつよき)・総弱気(そうよわき) 市場の人気が全部強気に傾くことを「総強気」といい、反対に市場関係者や一般投機家等が全部弱気になり先行きを悲観することを「総弱気」という。
総取組高(そうとりくみだか) 取引所は、その日の最終立会後の先物取引業者別の建玉数を限月別に公表するが、同一商品の同一限月の売りと買いは同数であり、この組み合っている枚数(売り買い合計の1/2)を取組高といい、全限月合計の取組高を総取組高という。また、取引所はこれらの内容を「総取組高表」として毎日発表している。
総取引金額(そうとりひききんがく) 約定値段等に取引単位の倍率と取引数量を乗じて得た価額をいう。
総投げ(そうなげ) 相場に悪材料が出て、皆が、買い玉を全部投げることをいう。
相場が日数を食う(そうばがひかずをくう) 予想した相場が出るのにかなりの日数がかかること。または上げもしくは下げ相場が次第に終りに近づいて、反落または反騰の時期が近づいてきたことをいう。
相場が若い(そうばがわかい) 相場は上げまたは下げがかったばかりで、その相場の上げまたは下げがまだまだ続くことをいう。
相場癖(そうばぐせ) 相場の動きに現われる癖のことで、「場癖(ばくせ)」ともいう。
相場師(そうばし) 相場の玄人のことをいう。
相場つき(そうばつき) 相場の形勢、相場の動き方のことをいう。
相場つき商内(そうばつきあきない) 相場の形勢や市場の人気の動くままに、高ければ買い、安ければ売ること。またはそうした売買注文のことをいい、「相場につく」ともいう。
相場の三手(そうばのさんて) 相場をやる場合の3つの方法。すなわち、売り、買い、見送りをいう。
相場のひび入り(そうばのひびいり) 上げ相場がくずれて下がることをいう。
相場は相場に聞け(そうばはそうばにきけ) 相場は主に材料によって動くが、どんな材料がある場合でも必ず相場自身の自動的な騰落を伴うもので、今の相場は次に来るべき相場を暗示しているものであることを意味する。
総払い(そうばらい) 全部売り切れることをいう。
即敷(そくじき) 本証拠金をいうこともあるが、多くは追証拠金のことをいい、「即入金(そくにゅうきん)」、「即追証(そくおいしょう)」、「即追(そくおい)」、「即証(そくしょう)」または「即(そく)」ともいう。平成23年1月のスパン証拠金制度導入に際して、かつての追証拠金制度は廃止された。
続伸(ぞくしん)・続落(ぞくらく) 前日または前節に引き続いて相場が上がることを「続伸」といい、前日または前節に引き続いて相場が下がることを「続落」という。
底(そこ) 相場が下がるだけ下がってもうこれ以下には下がらないというところまできた状態。またはその相場のことをいう。
底意確り(そこいしっかり) 相場が安くなりそうにみえながら何となく下げないでむしろ幾分高いことまたは保ち合っていた相場が少し高くなってきた状態のことで、「底意強し(そこいつよし)」、「底強し(そこづよし)」ともいう。
底意軟弱(そこいなんじゃく) 好調な相場がどことなく下がりそうな形にあること。またはちょっとみたところでは好勢であるがすぐくずれそうな形勢にある相場のことをいい、「底意弱し(そこいよわし)」、「底弱し(そこよわし)」ともいう。
底入れ(そこいれ) 相場が下がるだけ下げて下げ止まることで、「底たたき(そこたたき)」ともいい、そのような状態になることを「底をつく(そこをつく)」、「底をたたく(そこをたたく)」という。
底固い、底堅い(そこがたい) 相場が下がりそうにみえて案外下がらず、むしろ確り気味なことをいう。
底固め(そこがため) 相場が繰り返し繰り返して何度も安値をつけてもう下がらない状態となることをいい、底固めになったことを「底済み(そこすみ)」という。
底後の上がり相場(そこごのあがりそうば) 相場が底をついた後は、どのような悪材料がでても、もう下がる余地がなく、今後は反騰に向うということで、「底の上がり相場」ともいう。
底調べ(そこしらべ) 相場が安値でもみ合い、底を固めて反騰の下地をつくること。または相場が底値でもみ合い、一応最低値段をつけることをいう。
底たたき(そこたたき) 底値で売ることをいい、また底入れと同意に用いることもある。
底つかえ(そこつかえ) 相場が底につかえること。つまり下げが止まることをいう。
底なし(そこなし) 相場が下げ足に下げ足を続け一向に下げ止まる様子がなく、一体どこまで下がるか判りかねる状態のことをいい、「底抜け(そこぬけ)」ともいう。
底値(そこね) 相場が下げるだけ下げて、下げ止まったときの値段のことをいう。
底値鍛練(そこねたんれん) 相場が下値で十分もんで、投げる人は投げ、地合いがよくなってやがて反騰に向うための準備期間にある状態のことをいう。
底値百日(そこねひゃくにち) 底値は長く続き、そう簡単には回復しないということで、「底百日(そこひゃくにち)」ともいう。
底保ち合い(そこもちあい) 底保ち合い相場が底値の近くで保ち合って容易に動かない状態のことをいう。
底緩み(そこゆるみ) もうこれで底をついたと信じていた相場がさらに下がり始めることをいう。
外(そと) 取引所外の取引またはその相場の気配をいい、「場外(じょうがい)」ともいう。
損食い(そんぐい) 損をして売買建玉を手仕舞うことをいい、「損手詰め(そんてづめ)」または「損逃げ(そんにげ)」ともいい、「利食い(りぐい)」の反対語。