参加者の分類
 商品先物市場では、多数の売り手と買い手が参加し、その参加者の意志、思惑、戦略等々が重なり合い価格が決定されます。そして、決定した上場商品の価格は、全世界に報道され、生産者、メーカー、卸売り業者等の指標となります。
 取引所制度は、市場で執行された「売り契約」と「買い契約」は確実に履行されることを前提として成立していますから、市場参加者は一定の基準を満たした資格要件が不可欠となっています。
 このようなことから、以下の条件のいずれかを満たし、その上で欠格者でない者、純資産要件を満たした者が商品取引所の会員となっています。
@ 上場商品構成物品の売買、売買の媒介、取次ぎ、代理、生産、加工を業としている者
A 当該取引所の商品市場における取引の委託を受け、又はその委託の取次ぎを引き受けることについて主務大臣(農林水産大臣、経済産業大臣)の許可を受けた者
B その他上場商品等の公正な価格の形成に資するものとして政令で定める要件に該当する者

 また、取引所の会員を、その参加目的の観点から分類すると、
 @自己の取引に限定して市場で取引を行う者
 A委託者から取引の委託を受け、または委託の取次ぎを引き受けて取引を行う者
とに分けられます。商品取引員のうち委託者の取引を直接市場につなぐ市場会員(受託会員)は、上記Aを行いながら@も行っています。

 また商品先物市場に参加する者を、参加動機の観点から見ると、ヘッジャーとスペキュレーター(投機家)に大別できます。ヘッジャーとは一般に、価格変動リスクを市場で回避する(つまり、市場取引を通じて他者に移転する)目的で市場を利用する人たちで、商品の生産者や輸出入業者などがこれにあたります。スペキュレーターとは一般に、価格変動リスクを引き受けることを覚悟の上で、その価格差から利益を得ようとする人たちをいいます。また、前述のように、ヘッジャーは現物市場にもポジションを持っているのが普通ですが、スペキュレーターは普通、現物市場のポジションを持っていません。スペキュレーターはさらに、専門業者としての先物取引業者と、他の投資手段との間で比較しながら資産運用として先物市場を利用する一般投機家とに分類できます。


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