■商品特性 |
(1)
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小豆は、雑豆の一種です。雑豆は、いんげん、そら豆、ささげ等のことで、それらの総称で呼びます。
北海道での豆類の生産が盛んになったのは、農耕地に火山灰地が多いことと、少肥でも生育する豆類を中心に作付している等が考えられます。 |
(2)
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生産動向=小豆は、日本以外では、中国、タイ、カナダ、米国等が生産していますが、日本以外の国では、生産統計は未発表で、正確な生産高は把握できていません。また、雑豆は輸入規制されている商品です。
ここでは、国内産の小豆の、生産動向を表示します。
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@全国の小豆収穫量 (単位:トン)
生産年 |
2010年 |
2011年 |
2012年 |
2013年 |
2014年 |
収穫量(t) |
54,900 |
60,000 |
68,200 |
68,000 |
76,800 |
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出所:農林水産省HP 特定作物統計調査「作物統計:豆類そば(小豆)」平成24年〜平成26年
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A道内地域別生産量 (単位:トン)
地域名 |
2010年 |
2011年 |
2012年 |
2013年 |
北海道 域内生産量(t) |
48,700 |
54,000 |
63,000 |
63,700 |
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出所:北海道農政部生産振興局農産振興課「麦類・豆類・雑穀便覧(豆類編)」平成26年9月公表版
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■変動要因 |
小豆の相場を動かす要因には、天候(気温、日照時間等)や指標となる北海道産(2等、倉庫渡し)の問屋価格の出回り状況や輸入動向などの需給関係等があります。
天候は生育状況や収穫量に大きく影響します。特に北海道の十勝地域の小豆の作付状況や生産量、天候などに注意する必要があると考えられます。この理由は、国内産の北海道のシェアが約90%を占めており、その中でも十勝産の小豆の割合が北海道の生産量の約65%を占めているためです。
小豆の作付けから収穫までの育成シーズンは、5月から10月です。この時期を「天候相場期」と呼んでいます。天候相場期は、その季節ごとの天候(降雨量、気温、日照時間等)や生産動向を材料に価格が変動するケースがあるので気象情報には注意が必要だと考えられます。
5月=作付け期、6月〜7月=開花・受粉、8月=着サヤ期、9月〜10月=収穫期(端境期)
毎年9月末から収穫が完了する時期を端境期とよび、この時期は、ヒネの在庫動向が注目されます。
「天候相場期」が過ぎ、次の作付け期までの11月〜翌年3月位を「需給相場期」と呼んでいます。
この時期に供給不足の懸念が出ると、輸入割当制度に関心が集まります。
これは、雑豆は農業保護政策から輸入規制されているからです。最近では、調製品(あん、冷凍豆)が一般関税で済むことで、調製品の輸入が増加していることから、小豆の調製品の輸入量が市場価格に影響を与える可能性もあります。
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B小豆のクロップカレンダー
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
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作付期 |
開花受粉 |
着サヤ期 |
収穫期 (端境期) |
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需給相場期 |
天候相場期 |
需給相場期 |
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