■商品特性 |
(1)コーヒー豆は中南米、アフリカ、東南アジア諸国の赤道付近を中心として生産が盛んです。
発展途上国の換金作物の意味合いが強く、現在は供給過多の傾向から相場の低迷が続いています。
ロブスタ種は、その特徴としてアラビカ種に比べ樹勢が強く栽培しやすいこと、環境の適応性が高いこと、品質はアラビカよりも劣り、苦味が強いことなどがあげられます。
用途としては主に、アラビカ種の補充用・増量用、インスタントコーヒーや缶コーヒー等に用いられます。
(2)生産動向=世界のコーヒー生産量の35%がロブスタコーヒーとなっています。
コーヒーは世界約60カ国で生産されています。(品種を問わず)このうち国際コーヒー協定(ICA)に基づく取引上の分類では、ベトナム、インドネシア、ウガンダがロブスタ種の生産国となっています。このうち、ベトナムとインドネシアが世界全体の約6割を生産しています。 |
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代表的なロブスタコーヒーの生産国と生産量
国名 |
生産量(単位:1000t) |
2001-02年 |
2002-03年 |
2003‐04年 |
ベトナム |
788 |
600 |
710 |
インドネシア |
404 |
340 |
342 |
世界全体 |
6,612 |
7,161 |
6,316 |
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※世界全体には他種(アラビカ種他)も含まれる。
※2003-4年の生産量は見込みを表示 |
出所 |
:全日本コーヒー協会「世界の国別生産量」
:ジェトロ『アグロトレードハンドブック2003』ジェトロ2003 |
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■変動要因 |
コーヒーの育成には適度な水分と気温、日照時間が必要です。
収穫状況は天候に左右されます。例えば、干ばつの被害が深刻な場合、翌年の減産を見越した相場展開となるため、価格が高騰する要因になります。
また、現在、ロブスタコーヒー価格は低迷しており、この対策としてベトナムとインドネシアでは、ロブスタ種の協調減産の覚書を締結しました。
コーヒーの需要は、ほぼ安定していますが、今後、コーヒー消費量の少ない国(中国等)での需要が増大することを予想すると、市場では価格上昇の要因となる期待感があります。 |