粗糖 |
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■商品特性 |
(1)砂糖は、甘しゃ(サトウキビ)とビート(てん菜)から生産されます。
粗糖の原料となる甘しゃは収穫された後、圧搾し糖汁を取り出します。糖汁を煮詰め結晶化させたものが粗糖です。
甘しゃは、高温多湿を好む亜熱帯植物で、インドなどの南アジアからタイ、フィリピンにかけての東南アジア、ブラジル、キューバにかけての中南米地域が生産地です。
最近の日本では砂糖の消費が年々減少傾向にあります。これは、甘味を抑えた食事が進んでいることや、他の原料をもとにした甘味料が開発されたことによるものです。
(2)生産動向=砂糖は、世界110カ国以上で生産されています。近年の世界の粗糖生産は1億6,000万トン程です。日本では消費量の80%は海外からの輸入に依存しています。 |
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粗糖の生産量 (単位:1,000t)
国名 |
2008/2009年 |
2009/2010年 |
2010/2011年 予測 |
ブラジル |
31,850 |
36,400 |
39,400 |
インド |
15,900 |
20,538 |
25,700 |
EU-27ヶ国 |
14,014 |
16,830 |
14,800 |
中 国 |
13,317 |
11,500 |
12,670 |
タ イ |
7,200 |
6,930 |
6,870 |
アメリカ |
6,833 |
7,208 |
7,607 |
メキシコ |
5,260 |
5,155 |
5,450 |
豪 州 |
4,814 |
4,600 |
4,800 |
パキスタン |
3,512 |
3,420 |
3,270 |
ロシア |
34,810 |
3,313 |
2,850 |
世界全体
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143,932 |
153,459 |
161,899 |
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出所 |
:USDA World Production Suply and Distribution, November 2011 |
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■変動要因 |
産地の天候状況(気温、降雨量)や生産動向(作付け面積、育成状態、収穫量)が主な価格変動要因となります。特に世界最大の粗糖生産国であるブラジルの動向が最大の関心事となります。
また輸出入の動向として、甘しゃの生産地であるタイ、インドネシア、オーストラリア等の輸出量やロシア、中国の買い付け国の輸入動向が注目されます。
日本の相場は、ロンドンやニューヨークの砂糖相場に大きく左右されるため、海外の相場をチェックすることも、市場に参加するためには必要であると考えられます。 |
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