カイ
買い安心(かいあんしん)
買い一巡(かいいちじゅん)
会員(かいいん)
海外市況(かいがいしきょう)
買い替え(かいかえ)
買い方(かいかた)
買い気(かいき)
買いきざし(かいきざし)
買い気潜在(かいきせんざい)
買い玉(かいぎょく)
買い越し(かいこし)
買い腰(かいごし)
買い込む(かいこむ)
買い材料(かいざいりょう)
買い下がり(かいさがり)
海上保険(かいじょうほけん)
買い相場(かいそうば)
買い建(かいだて)
買い疲れ(かいつかれ)
買い付け(かいつけ)
買いつなぎ(かいつなぎ)
買い手(buyer)〔オプション〕
買手市場(かいてしじょう)
外電待ち(がいでんまち)
買い唱え(かいどなえ)
買い直し(かいなおし)
買い長(かいなが)
買い均し(かいならし)
買い逃げ(かいにげ)
買い人気(かいにんき)
買いねらい(かいねらい)
買い退く(かいのく)
買い乗せ(かいのせ)
買い乗換え(かいのりかえ)
買い場(かいば)
買い外し(かいはずし)
買い端(かいはな)
会費(かいひ)
買い控え(かいびかえ、かいひかえ)
買い拾い(かいひろい)
買い含み(かいふくみ)
買い平均(かいへいきん)
買い細る(かいほそる)
買い向い、買い迎い(かいむかい)
買いもたれ(かいもたれ)
買い持ち(かいもち)
買い物薄(かいものうす)
買うべし買うべからず(かうべしかうべからず)
顔合せ(かおあわせ)
格上げ(かくあげ)
格落ち(かくおち)
格外(かくがい)
各限(かくげん、かくぎり)
格差(かくさ)
格下げ(かくさげ)
格付け(かくづけ)
格付受渡し(かくづけうけわたし)
格付取引(かくづけとりひき)
格付表(かくづけひょう)
掛け(かけ)
掛けつなぎ(かけつなぎ)
カゴ抜け(カゴぬけ)
笠(かさ)
火災保険(かさいほけん)
仮装売買(かそうばいばい)
堅い(かたい)
過怠金(かたいきん)
片落ち(かたおち)
片建(かただて)
片建玉(かただてぎょく)
片建玉表(かただてぎょくひょう)
片道(かたみち)
片道の手数料(かたみちのてすうりょう)
堅保ち合い(かたもちあい)
片寄る(かたよる)
勝手渡し(かってわたし)
過当投機(かとうとうき)
通い相場(かよいそうば)
空売り(からうり)
空思惑(からおもわく)
空買い(からがい)
からみ、がらみ@
仮委託手数料(かりいたくてすうりょう)
仮差引損益金通算額(かりさしひきそんえききんつうさんがく)
環境(かんきょう)
換金(かんきん)
閑散(かんさん)
閑散に売りなし(かんさんにうりなし)
カンヌキ
看板(かんばん)
   
   
 
気味(きあじ)
気味売り(きあじうり)・気味買い(きあじがい)
気重(きおも)
気が持てぬ(きがもてぬ)
気変り(きがわり)
機関店(きかんてん)
聞き込み筋(ききこみすじ)
気崩れ(きくずれ)
期月(きげつ)
期先(きさき)・期先物(きさきもの)
刻み(きざみ)
規制(きせい)
気勢(きせい)
期近(きぢか)・期近物(きぢかもの)
気づかえ(きづかえ)
気疲れ(きづかれ)
切った(きった)
気強い(きづよい)
気直り(きなおり)
気抜け(きぬけ)
気乗り(きのり)
気配(きはい、けはい)
気配筋(きはいすじ)・気早筋(きはやすじ)
気配相場(きはいそうば)・気配値段(きはいねだん)
気配高(きはいだか、けはいだか)・気配安(きはいやす、けはいやす)
気配付く(きはいづく、けはいづく)
気配ボケ(きはいボケ、けはいボケ)
気配好し(きはいよし、けはいよし)
気張る(きばる)
期末在庫(きまつざいこ)
気迷い(きまよい)
気もたれ(きもたれ)
客(きゃく)
客受け(きゃくうけ)
逆落ち(ぎゃくおち)
逆行高(ぎゃくこうだか)・逆行安(ぎゃくこうやす)
逆指し(ぎゃくざし)・逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)
逆ウ(ぎゃくざや)
逆ウ取り(ぎゃくざやとり)
逆相場(ぎゃくそうば)
虐待格差(ぎゃくたいかくさ)
客注文の食合せ(きゃくちゅうもんのくいあわせ)
逆乗り替え(ぎゃくのりかえ)
逆張り(ぎゃくばり)
逆向い(ぎゃくむかい)
休会(きゅうかい)
休会明け(きゅうかいあけ)・休日明け(きゅうじつあけ)
九カイドタヤリ(きゅうカイドタヤリ)
休止(きゅうし)
休日越し(きゅうじつごし)
休日控え(きゅうじつひかえ)
急放れ(きゅうはなれ)
休養(きゅうよう)
競合(きょうごう、せりあい)
恐慌相場(きょうこうそうば)
強弱(きょうじゃく・ごうじゃく)
強弱区々(きょうじゃくくく)
強弱互角(きょうじゃくごかく)
競争市場(きょうそうしじょう)
競争売買(きょうそうばいばい)
強調(きょうちょう)
競売市場(きょうばいしじょう)
競売買(きょうばいばい)
強反発(きょうはんぱつ)
業務規程(ぎょうむきてい)
供用品(きょうようひん)
玉(ぎょく)
玉合せ(ぎょくあわせ)
玉が消える(ぎょくがきえる)
玉が建っている(ぎょくがたっている)
玉がはまる(ぎょくがはまる)
玉締め(ぎょくじめ)
玉尻(ぎょくじり)
玉整理(ぎょくせいり)
玉攻め、玉責め(ぎょくせめ、ぎょくぜめ)
玉倒し(ぎょくたおし)
玉帳(ぎょくちょう)
玉不足(ぎょくふそく)
玉負け(ぎょくまけ)
玉もたれ(ぎょくもたれ)
玉を落とす(ぎょくをおとす)
玉をすかす(ぎょくをすかす)
玉を建てる(ぎょくをたてる)
玉をつなぐ(ぎょくをつなぐ)
玉を呑む(ぎょくをのむ)
玉をはわす(ぎょくをはわす)
限(きり、ぎり)
切れる(きれる)
柝を入れる(きをいれる)
気を持つ(きをもつ)
   
   
 
食い合い(くいあい)
食い合関係(くいあいかんけい)
食い合高(くいあいだか)
食い下がる(くいさがる)
食い退き(くいのき)
釘付け(くぎつけ)
区々(くく)
くじける@
苦情・紛争処理(くじょう・ふんそうしょり)
崩す(くずす)
愚図つく(ぐずつく)
崩れ足(くずれあし)
崩れる(くずれる)
食った(くった)
組合せ取引(くみあわせとりひき)
倉荷証券(くらにしょうけん)
繰越在庫(くりこしざいこ)
繰り戻す(くりもどす)
クレーム
暮相場(くれそうば)
玄人(くろうと)
黒幕(くろまく)
   
   
 
計算区域(けいさんくいき)
傾斜(けいしゃ)
罫線(けいせん)
罫線家(けいせんか)
罫線屋(けいせんや)
蹴落し(けおとし)
蹴返し(けかえし)
撃柝(げきたく)
撃柝係(げきたくがかり)
蹴込む(けこむ)
ケツ
決済(けっさい)
月末整理(げつまつせいり)
ケツを入れる(ケツをいれる)
気配(けはい)
現(げん)
現落ち(げんおち)
現落除外(げんおちじょがい)
現買い先売り(げんかいさきうり)
現がすれ(げんがすれ)
限月(げんげつ)
限月制(げんげつせい)
限月売買(げんげつばいばい)
堅調(けんちょう)
現引き(げんびき)・現を引く(げんをひく)・現受け(げんうけ)
現品提供(げんぴんていきょう)・現物提供(げんぶつていきょう)
検品手数料(けんぴんてすうりょう)
現物(げんぶつ)
現物商(げんぶつしょう)・現物問屋(げんぶつどんや)
現物約定(げんぶつやくじょう)
権利行使(exercise)〔オプション〕
権利行使価格(exercise price)〔オプション〕
権利放棄(abandon)〔オプション〕
現渡し(げんわたし)
   
   
 
コール・オプション(call option)〔オプション〕
小味(こあじ)
小甘い(こあまい)
強引筋(ごういんすじ)
好況(こうきょう)
小動き(こうごき)
好材料(こうざいりょう)
工作買い(こうさくがい)
好ウ(こうざや)
高低表(こうていひょう)
購入価格(purchase price)〔オプション〕
好人気(こうにんき)
硬派(こうは)
合百(ごうひゃく)
小往来(こおおらい)
小重い(こおもい)
小堅い(こがたい)
呼吸押し(こきゅうおし)
呼吸戻し(こきゅうもどし)
小口(こぐち)
小口投げ(こぐちなげ)
小口連(こぐちれん)
焦げ付き(こげつき)・焦げ付き商状(こげつきしょうじょう)
腰入れ(こしいれ)・腰を据える(こしをすえる)
腰折れ(こしおれ)
小確り(こじっかり)
腰強(こしづよ)・腰弱(こしよわ)
小締る(こじまる)
御祝儀商内(ごしゅうぎあきない)
こじれる
小ぜり合い(こぜりあい)
小相場(こそうば)
小底(こぞこ)
小底入れ(こぞこいれ)
小高い(こだかい)
小強い(こづよい)
固定格差(こていかくさ)
小天井(こてんじょう)
後止め(ごとめ)・後場止め(ごばどめ)
小直り(こなおり)
小鈍り(こにぶり)
後場(ごば)・後場立会(ごばたちあい)
小幅往来(こはばおおらい)
小ぼんやり(こぼんやり)
小不味(こまずし)・小安い(こやすい)・小緩い(こゆるい)・小緩む(こゆるむ)
後寄り(ごより、あとより)
   
 
カイ 買いの呼び声で、たとえば「100円カイ」といえば、100円なら買おうということをいう。
買い安心(かいあんしん) 相場が上昇しつづけているので、買っていれば損をする心配もなく安心していられること。また、そのような相場の状態のことをいう。
買い一巡(かいいちじゅん) 一時に出た買い物が大部分消化されたことをいい、「買い物一巡(かいものいちじゅん)」ともいう。
会員(かいいん) 会員先物取引業者における加入会員を指すが、会員には、主務大臣から「取引の受託等の許可」を受けた商品先物取引業者である受託会員と上場商品構成物品等の売買等を業とする一般会員に大別される。なお「会員たる資格」の法令・定款上の用件としては@当該先物取引業者の上場商品構成物品等の売買、売買の媒介、取次ぎ若しくは代理、生産、加工又は使用を業として行っている者、A商品先物取引業者、B政令で定める要件に該当する者があげられている。
海外市況(かいがいしきょう) 海外の取引所または仲間市場で形成される相場および取引状況を総称した言葉。
買い替え(かいかえ) 「乗替え売買(のりかえばいばい)」の一種で、買って手持ちしている建玉を売り、他のものを買うことをいう。
買い方(かいかた) 取引所に買い物を出そうとしている者、買いの注文を受けた商品先物取引業者または買い玉を持っている者のことをいい、「買い手(かいて)」ともいう。
買い気(かいき) 買い方針の者、また、買いたい気分のことで、「強気(つよき)」ともいう。
買いきざし(かいきざし) 買い人気になって買い物がはいり始めることをいう。
買い気潜在(かいきせんざい) 買い物が表面には現れないが、値段によっては買おうとする気分が潜んでおり、買いのきっかけを待っていることをいう。
買い玉(かいぎょく) 買付けた商品またはその数量をいう。
買い越し(かいこし) 買い建玉と売り建玉との両方の建玉がある会員がある場合に、その会員の建玉を売買相殺して買い玉が多いことをいう。
買い腰(かいごし) 買い方の態度、意気または買い方の有する資力のことをいい、たとえば「買い腰が強い」などといって用いる。
買い込む(かいこむ) @沢山買うことまたはA腰を据えて買うことをいう。
買い材料(かいざいりょう) 買いの根拠となる材料すなわち、相場を上げる材料のことをいう。
買い下がり(かいさがり) 相場が下がって不利になっても、なお、下がれば下がるほど買って買い値段の平均を下げることをいう。
外商筋(がいしょうすじ) 外国商人で相場を張る人のことをいう。
海上保険(かいじょうほけん) 本船積載の貨物に損傷が生じた場合に、その損害を保険会社が補してくれる仕組み。海上保険証券(Marine Insurance Policy)には、契約者と保険会社の契約上の約款、条件、その他主要事項が記載されており、裏書譲渡が可能である。わが国の海上保険証券は、英国のロイドSGフォームとロンドン保険協会の統一様式を手本に日本損害保険協会が定めた標準様式に準拠している。
買い相場(かいそうば) 買って有利とみられる相場のことをいう。
買い建(かいだて) @取引所で新規に買いの約定をすること。A買いの約定として取引所の帳簿に登載されていることまたはその建玉の数量のことをいい、また、B「買い玉」ともいう。
買い付け(かいつけ) 新規の買い注文または買い約定をすることをいい、買いもどしとは異なる。
買いつなぎ(かいつなぎ) 現物の売り約定をした者がその値上がりによる損失を補なうため先物市場において買いつけることをいい、取引所が果たす保険作用の1つで、取引所の重要な機能となっている。
買い手(buyer)〔オプション〕 プレミアムを支払うことにより、オプション取引の有効期限内であれば任意の日に、その権利行使価格で当該先物市場において建玉を持つ権利を有する者。買い手はティカー(taker)、ホルダー(holder)あるいはオーナー(owner)とも呼ばれる。
買手市場(かいてしじょう) 需要が供給を下回り、価格の決定などが買い手の意思により決まる買い手本位の市場のことをいう。
外電待ち(がいでんまち) 外国の政治、経済等の社会事情または海外市況等を伝える外国電信のほか、海外からの電信による売買注文を待つこともいう。
買い唱え(かいどなえ) 取引所の立会で、買い方が「何円カイ」などと呼ぶ声のことで、「買声(かえごえ)」ともいう。
買い直し(かいなおし) 持っている買い玉を転売したうえ、さらに新規の買い注文を出しまたは買い約定をすることをいう。
買い長(かいなが) 買い方の店の方が売り方の店の数より多いことをいい、「下長(したなが)」ともいう。
買い均し(かいならし) 買ったあとで相場が下がった場合に、相場が下がっても下がるたびに買って買い値を平均し、単価を下げて損失を少なくすることをいい、「ナンピン買い」ともいう。
買い逃げ(かいにげ) 売り玉を人に知られずにひそかにまたは相場が上がらないうちに買いもどし、取引から抜けることをいい、「買い抜け(かいぬけ)」ともいう。
買い人気(かいにんき) 買いたいという気分が強くなっていること。または買いたいと思う者が売りたいと思う者より多いことをいう。
買いねらい(かいねらい) 好機を見て買おうとすることをいう。
買い退く(かいのく) 売り玉の全部を買いもどして手仕舞うことをいう。
買い乗せ(かいのせ) 買ったあと相場が上がり、利益になる勘定になるが、相場はさらに上がると見込んで買い増すことをいう。
買い乗換え(かいのりかえ) ある銘柄または限月のものを買ったのち、これを売って他の銘柄または限月のものを買うことをいう。
買い場(かいば) 「買い場所」の略で、値段が安く今後上がる見込みがあって買うのに都合のいい時またはその相場のことをいう。
買い外し(かいはずし) 売った玉を買いもどして前の売り約定からはずれること。または手持ちの実物を先物市場で売りつないでいたものが、先物市場で買いもどして実物を渡さないで決済することをいう。
買い端(かいはな) 板よせ式の単一約定値段による競売買の立会において、買い注文の数量より売り注文の数量のほうが多い場合(多い分だけ買える)のことをいう。
会費(かいひ) 会員組織の取引所が、取引所の経費に充てるため徴収するもので、一般に会費には定額会費(売買高の多寡を問わず一定額のもの)と定率会費(売買高に応じて徴収するもの)の2種類がある。
買い控え(かいびかえ、かいひかえ) 買うのを差し控えること。または控え目に買うことをいう。
買い拾い(かいひろい) 安い売り物があれば、ぼつぼつ買うことで、「拾う」ともいう。
買い含み(かいふくみ) 買い物はまだ表面に多くは出ないが、キッカケがあれば買い物が出てくるような状態のことをいう。
買い平均(かいへいきん) 「買い均し(かいならし)」に同じ。
買い細る(かいほそる) 買い物がすくなくなることをいう。
買い向い、買い迎い(かいむかい) 売り物が出た時進んで買うこと。または客の売りを会員がその相手方となって買うことをいう。
買いもたれ(かいもたれ) 買い過ぎて買い玉がだぶつき、しかもそれが整理されない状態のことをいい、こういうときには相場は上がりにくい。
買い持ち(かいもち) 買い付けたまま、まだ売らないでいること。すなわち買い玉を手持ちしていること。または現物を手持ちしていることをいう。
買い物薄(かいものうす) 買い注文の少ないことをいう。
買うべし買うべからず(かうべしかうべからず) 買い人気が強くなるとそれにつり込まれて買いたくなるが高値をつかんで損をすることも多いので、買うべきときのようだが、高値飛付きを警戒して買うのは差し控えたほうがよいという警句。
顔合せ(かおあわせ) 一度下がった相場が上がって前の高値と同じ値段をつけること。または一度上がった相場がその後下がって前の安値と同じ値段をつけることをいう。
格上げ(かくあげ) 先物取引業者で引取物件の格付けをするとき、@標準品より上位におくこと。A格付表で等級を引きあげることをいう。
格落ち(かくおち) 現在の格付けより落ちることまたは格付表より除外されることをいう。
格外(かくがい) 格付けの等級のなかに入らず、格付表の最下位にある物より劣っていて受渡しに使えないもの。いわゆる受渡不合格品のことであって、「格外れ(かくはずれ)」、「格放れ(かくはなれ)」ともいう。
各限(かくげん、かくぎり) 先物取引の各限月の略。
格差(かくさ) 格付けによって定められた受渡代用品の標準品に対する価格差のことで、「格違い(かくちがい)」、「格ザヤ(かくザヤ)」、「格幅(かくはば)」ともいう。
格下げ(かくさげ) 先物取引業者で取引物件の格付けをするとき、@標準品より下位におくこと、A格付表で、その品物の等級を引き下げることをいう。
格付け(かくづけ) 先物取引業者である銘柄のものを標準品とし、受渡しに際してその代用に供し得るものを定めるが、この代用に供し得る品を標準品と比べて等級をつけ、標準品との価格差(格差)を決めることをいう。すなわち、格付けには、@受渡現品がどの等級に該当するかを判定すること、A標準品との価格差(格差)を決定することの二つの要素がある。現在は、前者については、国または公の検査機関の検査合格品または製造工場の製造銘柄、産地等の区分を設けるのみで、取引所の特別の検査を行なうものは少なく、取引所ではもっぱら後者の価格差(格差)の決定に格付けの配慮がおかれている。この価格差(格差)を決める方法は、@もっぱら受渡品の品質の優劣により決める(品質主義)と、A主として実際取引されている市場声価に従って決める(時価主義、商業格差主義)に分類され、また、決める時期的には、@当該限月の売買取引が開始する以前にあらかじめ決める(固定格差主義または予定格差主義)、A当該限月の売買取引の途中において決める、B受渡物件提供の際決める三つに分類される。
格付受渡し(かくづけうけわたし) 格付表に従って標準品の代用品を受渡しすることで、売り方が標準品により優位にある品物を引き渡したときは、標準品の代金のほかにその受渡した品物の標準品との価格差を受け取り、また、標準品より下位の品物を引き渡したときは、標準品の価格から標準品と引渡物件との価格差を差し引いて得た代金を受け取る。
格付取引(かくづけとりひき) ある特定の銘柄を標準品として売買約定を行ない、受渡しにあたっては、取引所で定めた受渡代用範囲の品物を提供することのできる取引のことで、この取引にあたって、買い方は自己の欲しない銘柄等級の品物を受け取ることとなっても、それが受渡供用品として定められている範囲内のものであれば、クレームをつけることはできない。この取引のことを「標準品取引」、「標準物取引」、「格付売買」ともいう。
格付表(かくづけひょう) 格付取引の受渡代用品の等級は、銘柄を取引所が決定して記載した表のことで、この表は受渡標準品に対し「同格」、「格上」、「格下」に大別され、さらに格上げ、格下げについては標準品に対する価格差を定めて記載してある。
掛け(かけ) @割合のことで、たとえば「8掛」といえば8割のことを指す。また、A「掛売り」、「掛買い」のことであり、B「掛目」または「掛相場」の略称として使用することもある。
掛けつなぎ(かけつなぎ) 「売りつなぎ」および「買いつなぎ」の総称で、掛けつなぎ商内の略。また、「保険つなぎ(ほけんつなぎ)」または「ヘッジング(hedging)」ともいう。
カゴ抜け(カゴぬけ) @相場師が堂々と自分の名を出して売買しているが、裏面では他人名義で売買したりまたはいつも注文を出す店を避けて他の店で売買注文をし、正面では買いあおったりまたは売りたたいたりするような身振りを見せながら、裏ではこっそりと買い玉を転売しまたは売り玉を買いもどして決済することをいう。また、A売り連合または買い連合の一員として参加している者が、こっそり分派行動をして仲間を裏切ることをいう。
笠(かさ) 相場の天井のことをいう。
火災保険(かさいほけん) 火災等により保管貨物に損傷が生じた場合に、その損害を保険会社が補償してくれる仕組み。穀物取引所で受渡しに供する倉荷証券には、必ず寄託当時の時価に相当する価格を保険金額とした火災保険を付けなければならないことになっている。
仮装売買(かそうばいばい) 売買する意思がないのに相場を変動させる目的で行なう架空の売買のことをいい、先物取引業者では禁止されている。
堅い(かたい) 相場が下がる様子もなく、かえって上がる可能性のあること。また堅実なことをいう。
過怠金(かたいきん) 取引所が違反行為のあった会員から制裁の一つとして取り立てる金のことをいう。
片落ち(かたおち) 同一会員が、同一物件、同一限月、同一数量の売り玉と買い玉とを取引所に出して取引所の帳簿に売り建および買い建として記載しておくことを両建というが、この両建玉のうちいずれか一方だけを転売、買いもどしにより決済することで、「片落し(かたおとし)」「片解(かたどけ)」「片外し(かたはずし)」ともいう。
片建(かただて) @売りか買いかの一方の玉を残すこと、A両建の一方の玉を外ずして他の一方だけの玉を残すことまたはB片建玉の略をいう。
片建玉(かただてぎょく) 両建玉を差し引いた売りか買いかいずれか一方になっている玉のことをいう。
片建玉表(かただてぎょくひょう) 取組相殺残高表ともいわれ、取組みの動向に直接関係のない両建を差し引いた売買双方の勢力関係が一目りょう然にわかるように作成された一覧表である。
片道(かたみち) 売りの数量と買いの数量とを合わせないで一方だけを数える計算方法で、出来高の計算はこの方法による。たとえば売りが100枚、買いが100枚の場合、売買高は200枚と計算し、出来高は100枚と計算する。この計算方法を「片道計算」という。また、「片道の手数料」の略。
片道の手数料(かたみちのてすうりょう) 新規の売り注文または買い注文をしもしくはこれを買いもどしし、または転売した場合のいずれか一方に支払う手数料のことをいう。
堅保ち合い(かたもちあい) 相場は変らないが、上がり気味な状態のことで、「確り保ち合い(しっかりもちあい)」と同じ。また、「強保ち合い」とも同じ意味だが、「強保ち合い」よりは幾分相場が弱いことをいう。
片寄る(かたよる) 売り方だけまたは買い方だけが多くなることで、「売り偏傾(うりへんけい)」または「買い偏傾(かいへんけい)」となることまたは買い注文だけもしくは売り注文だけが多くなることをいう。
勝手渡し(かってわたし) 「売方勝手渡し」の略。
過当投機(かとうとうき) 適当を欠く過度の投機のこと。特定の者またはその一派が、「買い占め、売り崩し、その他の方法により過当な数量の取引」を行なって、寡占(かせん)ないしは独占的地位に立ち、客観的要因に係りなく、かつ、競争原理を排除または制限して、自分の意のままに相場を操縦しようとすることをいう。また、広義には、投機が投機を誘発し多数の人々が付和雷同して投機の過熱化を招くこと(過剰投機)、またその状態を指していうことがある。
通い相場(かよいそうば) 相当の範囲内で上下する相場のことで、「往来相場(おおらいそうば)」ともいう。特にその上下幅が大幅であるときは、「大幅往来(おおはばおうらい)」という。
空売り(からうり) 実物を持たずまたは実物を手当する準備なしに売ることをいう。
空思惑(からおもわく) 空売りまたは空買いによって相場を張ることをいう。
空買い(からがい) 実物を引き取る意思なしに買うことをいう。
からみ、がらみ@ 相場がある値段を中心として少し上下するときのその小さい幅の値段という意味で、「前後」、「内外」、「見当」、「位」ともいう。たとえば「110円がらみ」といえば、111円109円を含めた相場を指し、「110円前後」、「110円内外」、「110円見当」、「110円位」ともいう。
仮委託手数料(かりいたくてすうりょう) 委託を受けた一の取引が成立した日において、決済の結了していない全ての取引を決済するものと仮定した場合に、これらの取引につき当日の最終約定値段等により計算される委託手数料の合計額をいう。
仮差引損益金通算額(かりさしひきそんえききんつうさんがく) 値洗い損益金通算額から仮委託手数料を控除した額をいう。
環境(かんきょう) 市況に影響を及ぼす周囲の事情のこと。またはある銘柄の相場に影響を及ぼす全般の市況のことをいう。
換金(かんきん) 手持ちの商品や証券を売って現金に換えることで、「換金売り(かんきんうり)」とは、資金の必要に迫られたときまたは手持品の値下がりを見越したときに売ること。またはその売り物のことをいう。
閑散(かんさん) 商内の少ないことで、商内が少なくても相場だけ高いこともあるが、普通は相場も振わず、市場に活気がなくなる。そのような状態のことを「閑散場面(かんさんばめん)」という。
閑散に売りなし(かんさんにうりなし) 閑散なときは買い物も売り物も少ないので相場も無気力で低迷することが多いが、一度活気づけば相場は高くなる。したがって、閑散なときは相場も思うように上がらないからといって短気を起こして売ってはならないということである。
カンヌキ 罫(けい)線用語で、カンヌキを入れた門のように相場が少しも動かなくなることをいう。
看板(かんばん) 取引所の会員または商品先物取引業者である旨を一定の形式で表示して掲げている標識、または取引所の会員または商品先物取引業者の営業権または信用のことをいう。
 
 
気味(きあじ) 人気や相場の調子や傾向のことをいう。
気味売り(きあじうり)・気味買い(きあじがい) 気味を悪いと感じて売ることを「気味売り」といい、反対に気味が良いと感じて買うことを「気味買い」という。
気重(きおも) 相場に元気がないこと。すなわち相場が上がらず、むしろ下げ気味なこと。または好材料があるのに買って出る気にならないことをいう。
気が持てぬ(きがもてぬ) 相場が思惑どおりに動かないので、しんぼうしきれなくなることをいう。
気変り(きがわり) 人気がかわることをいう。
機関店(きかんてん) 法人筋や相場師が売買のため常に注文を出す商品先物取引業者のことをいう。
聞き込み筋(ききこみすじ) 「早耳筋」ともいい、聞込みの秘密情報を持っている連中のことをいう。
気崩れ(きくずれ) 下げる材料らしい材料もないのに嫌気したような空気の中に相場が急速に下げてくることをいう。
期月(きげつ) 「限月(げんげつ)」のことをいう。
期先(きさき)・期先物(きさきもの) 先物取引で受渡期日の先になる限月の先物のこと、たとえば、6か月の限月制を採用している取引所における5か月または6か月後に受渡期日が到来する売買約定のことをいう。「期近(きぢか)」、「期近物(きぢかもの)」の反対語。
刻み(きざみ) 相場の幅の刻み方のことで、たとえば、「1円刻み」といえば、1円ずつ上下することをいう。
規制(きせい) 広義には市場管理のため必要な措置を総称するが、一般に投機が過熱化したり或は過当投機が行なわれ(または行なわれるおそれがあると判断し)たとき、取引所(または主務省)が投機の過熱化を防止しまたは沈静化を図り或いは過当投機を抑制または排除するために採る建玉制限の強化や証拠金の増額などの特別措置のことをいう。
気勢(きせい) 相場の調子のことをいう。また、取引に活気がなく、相場が下げ気味なことを「気勢挙らず(きせいあがらず)」という。
期近(きぢか)・期近物(きぢかもの) 先物取引において、受渡期日が早く到来する売買約定のことをいう。
気づかえ(きづかえ) 相場がつかえて、上がり兼ねる状態のことをいう。
気疲れ(きづかれ) 売るか買うかした者が、思うように相場が動かないので、けん怠を覚えることをいう。
切った(きった) 先物取引で買い玉を転売しもしくは売り玉を買いもどして決済すること。または損をして証拠金がなくなったため、買い玉もしくは売り玉を処分することをいう。
気強い(きづよい) 相場が強く、上がり気味なことをいう。
気直り(きなおり) 悪い人気がいい人気となること。または下げ相場が上げ相場に変わることをいう。
気抜け(きぬけ) 上げていた相場が、急に下がること。または活発な取引が、不活発になることをいう。
気乗り(きのり) 売買をしようとする気分のことをいい、相場の動きが少なくまたは市場の人気が引きたたぬために売買しようとする気分にならないことを「気乗薄(きのりうす)」という。
気配(きはい、けはい) @市場の人気、A取引所で実際にできた公定相場ではなく、取引所で売り方または買い方が売買を希望する値段を反映した人気相場のこと、またはB「内気配(うちきはい)」のことをいう。
気配筋(きはいすじ)・気早筋(きはやすじ) 相場を動かす事情をよく考えないで、人気や相場の動きだけを見て売買する連中のことをいう。
気配相場(きはいそうば)・気配値段(きはいねだん) 取引所で実際にできた公定相場ではなく、売り方または買い方の希望する値段を反映した人気相場のことをいう。
気配高(きはいだか、けはいだか)・気配安(きはいやす、けはいやす) 実際に取引所でできる相場より人気相場の方が高いことを、「気配高」といい、「高張る(たかばる)」ともいう。また、反対に人気相場の方が、取引所で実際にできた相場より安いことを、「気配安」または「安張る(やすばる)」という。
気配付く(きはいづく、けはいづく) 人気が出て、相場が動き始めることをいう。
気配ボケ(きはいボケ、けはいボケ) 気配は高かったのに立会ってみるとできた値段は安かったことをいい、「気ボケ(きボケ)」または「ボケ」ともいう。
気配好し(きはいよし、けはいよし) 気配が上げ調子であることをいう。
気張る(きばる) 無理をして買い玉または売り玉を手持ちすること。または買い気が起ることをいう。
期末在庫(きまつざいこ) 穀物や繭糸などの商品については、たとえば「穀物年度」のように一定の周期で生産と消費が繰り返されるが、その一定周期の終末時点に残存して次期に繰り越される在庫量のことをいう。繰越在庫(carry
気迷い(きまよい) 相場が上がるかまたは下がるか見当がつかず、売っていいのか、買っていいのか判らないで売買をためらうことで、材料がない場合とか、材料があってもこれが悪材料か好材料か判断のつかないような状態のときをいう。
気もたれ(きもたれ) 相場の下がる事情が潜んでいるため、買い気が起こらないことをいう。
客(きゃく) 商品先物取引業者に取引所における売買を委託する人のことをいう。また、委託者を総称して「客筋(きゃくすじ)」という。
客受け(きゃくうけ) 商品先物取引業者が客の注文を受けることまたは客が現物を引き取ることをいう。
逆落ち(ぎゃくおち) 上がると予想されていた相場が、逆に下がることをいう。
逆行高(ぎゃくこうだか)・逆行安(ぎゃくこうやす) 相場を下げる事情があるのに、逆に相場が高くなることを「逆行高」といい、反対に上がる材料があるのに安くなることを「逆行安」という。
逆指し(ぎゃくざし)・逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん) 普通何円買いといえば何円以下なら買う、何円売りといえば何円以上なら売るという意味であるが、「逆指値注文」というのは、何円以上になれば買う、何円以下になれば売るといった注文の仕方である。普通は高く売り、安く買うのが有利であるが、逆指値は相場の勢いを売ったり、買ったりするのが特徴である。たとえば、上昇力の強い相場なら人気的にさらに上げるだろうという見通しで買い、逆に下落力の強い相場なら人気的にさらに下げるだろうとみて売るという戦術である。
逆ウ(ぎゃくざや) 当限より中限、中限より先限の相場の高いのが普通で、これを「順ザヤ」といい、その逆に当限より中限、中限より先限の相場の安いことを「逆ザヤ(ウ)」という。また、逆ザヤが順ザヤになることを「逆ザヤ訂正」という。
逆ウ取り(ぎゃくざやとり) 「逆ザヤ」の場合に、高い期近物を売り、安い期先物を買って、そのサヤをとることをいう。
逆相場(ぎゃくそうば) 高くなると予想されていた相場が下がること。または上げていた相場が下がることをいう。
虐待格差(ぎゃくたいかくさ) 格付けに当たって、ある銘柄が、一般市場の実勢よりも下位に格付けされることをいう。
客注文の食合せ(きゃくちゅうもんのくいあわせ) ある客の売り注文と他の客の買い注文とを組み合わせて「バイカイ付出し」することをいう。
逆乗り替え(ぎゃくのりかえ) 逆ザヤのとき、安い先限と中限を買って高い当限を売ることまたは順ざやのとき、高い先限と中限を売って安い当限を買うことをいう。
逆張り(ぎゃくばり) 相場が上がり調子のときに買い、下がり調子のときに売るのが常道とされているが、これとは反対に相場が頂上に近づいたときの高値をねらって売り、また、相場が下がって底に近づいたときに安値をねらって買うことをいう。
逆向い(ぎゃくむかい) 相場が下がる事情にあるときに、それに逆って買い、また、相場が上がる事情があるときにそれに逆って売ることをいい、「不時向い(ふじむかい)」ともいう。
休会(きゅうかい) 定期にまたは臨時に市場での売買取引を休むことをいう。
休会明け(きゅうかいあけ)・休日明け(きゅうじつあけ) 休会または休日の翌日のことをいう。
九カイドタヤリ(きゅうカイドタヤリ) 9円なら買い10円なら売ろうということをいう。
休止(きゅうし) 立会を中止すること。または立会を休むことをいう。
休日越し(きゅうじつごし) 休日をはさんでまた休日を含めてということをいう。
休日控え(きゅうじつひかえ) 取引所の休日の前日のことをいう。
急放れ(きゅうはなれ) 相場が一ぺんに飛び放れて上がったりまたは下がったりすることで、上がる場合を「上放れ(うわばなれ)」、下がる場合を「下放れ(したばなれ)」という。
休養(きゅうよう) 売り玉または買い玉を決済して取引を休むこと。または上げたり、下げたりした相場が保ち合ってしばらく動きを止めることをいう。
競合(きょうごう、せりあい) 一つの目的に対して同じ立場にある2人以上の者が優先権を争うこと。すなわち、売り方1人に対して2人以上の者が買おうとして値段を争いまたは買い方1人に対して2人以上の者が売ろうとして値段を争うことをいう。
恐慌相場(きょうこうそうば) 暴落につぐ暴落で収拾のつかない相場のことで、恐怖相場よりさらに深刻になった相場のことをいう。
強弱(きょうじゃく・ごうじゃく) 強気と弱気のこと、相場の上げ下げ歩調と下げ歩調のことまたは「強弱観(きょうじゃくかん)」のことをいう。
強弱区々(きょうじゃくくく) 相場が上がるかもしくは下がるかの見方が、人によってまちまちで一定しないこと。
強弱互角(きょうじゃくごかく) 相場が高くなると見る者と安くなると見る者の勢力が同じくらいで、相場が動かないことをいう。
競争市場(きょうそうしじょう) 自分の欲する価格またはそれ以上の価格で売ろうとする売り手と自分の欲する価格またはそれ以下の価格で買おうとする者とが対立して争い売買する市場のことで、取引所の商品市場、証券市場がその典型的なものである。競争市場は、単に買い手と売り手が対立して争うだけでなく、売り手同士、買い手同士が、互いに競争する。
競争売買(きょうそうばいばい) 一般に競売買のほか、セリ売買をも含むが、取引所市場の場合には、競売買のことをいう。
強調(きょうちょう) 相場が強く上げ歩調にあることをいう。
競売市場(きょうばいしじょう) せり売買の方法による取引市場のことをいう。
競売買(きょうばいばい) 競争売買のうち、多数の売り方と多数の買い方とが一か所に集まり、売り方と買い方、売り方同士、買い方同士が互いに値をせりあって、その値段の一致した売りと買いとについて売買を成立させる売買方法のことをいう。競売買には、@値をせり合った結果、売り値と買い値とが合致するごとに値段を決定して個別に売買を成立せしめる複数約定値段による方法(ザラバまたは歩みと呼ばれる方法)とA取引所の係員が最低売り値と最高買い値の数量をはかり、最も多数の売買が成立すると認める値段をその立会における売買約定値段とし、その値段以上の売りとその値段以下の買いとをその値段による売買約定とする単一約定値段による方法(板寄せ、板寄せとザラバの折衷方式)とがある。
強反発(きょうはんぱつ) 下がった相場が強くはね返って上がることをいう。
業務規程(ぎょうむきてい) 業務規程は、取引所定款とならんで取引所運営の基本となる事項を規定しており、変更についても主務大臣の認可を要し、商品市場における上場商品、先物取引の種類、取引の期限(限月)、立合の閉会、立合の停止、取引の契約の締結及びその制限に関する事項、受渡しその他の決済方法等を定めている。
供用品(きょうようひん) 「受渡供用品」のこと、格付取引で売り方が受渡しに提供できる品物(銘柄・等級など)のことをいう。
玉(ぎょく) @取引所において売買取引された売買契約による約定またはA商品先物取引業者に対してなされた客の売買注文による約定のことで、「建玉(たてぎょく)」又は「売買玉(ばいばいぎょく)」の略称としても用いられる。
玉合せ(ぎょくあわせ) 売り玉と買い玉とを照合することまたは客の売り注文と買い注文とを組み合わせることをいう。
玉が消える(ぎょくがきえる) 建玉が転売、買いもどしまたは受渡しにより処分されてなくなることをいう。
玉が建っている(ぎょくがたっている) 先物取引で売買の契約をしたものが、まだ転売、買いもどしにより決済されずにいることをいう。
玉がはまる(ぎょくがはまる) 売買の注文を出したとき、その売買取引が成立することをいう。
玉締め(ぎょくじめ) 買い方が現物を引取る態度を明らかにし、売り方、特に空売り筋を窮地に陥れて踏み上げさせようとする戦法のことをいう。
玉尻(ぎょくじり) 未決済の売り玉と買い玉の差引残高のことをいう。
玉整理(ぎょくせいり) 売りと買いが取り組まれて約定の数量が多くなったところで、売り玉は買いもどされ、また、買い玉は転売され、玉が整理されてなくなることをいい、「玉ほぐれ(ぎょくほぐれ」ともいう。
玉攻め、玉責め(ぎょくせめ、ぎょくぜめ) 買い方が買い占めによりもしくは現物の引渡しを要求して売り方を苦しめまたは売り方が現物の引取方を要求して買い方を苦しめることをいう。
玉倒し(ぎょくたおし) 一時に大量の売り物を出して買い方を圧倒しまたは大量の買い物を出して売り方を圧倒することをいう。
玉帳(ぎょくちょう) 取引所の会員が、建玉を記載整理するために備え付けている帳簿のことで、これには客の名や建玉の数が記載されている。
玉不足(ぎょくふそく) 先物取引の現物が不足のため、売り方がこれを集めるのに苦労することをいう。
玉負け(ぎょくまけ) 売り注文と買い注文が殺到して、材料に関係なく相場が意外な騰落をすることまたは自分の実力以上に多く売買したため、建玉を持続することができなくなり損をすることをいう。
玉もたれ(ぎょくもたれ) @先物市場で買い方が現物を持つ売り方の売り物に圧迫され、相場が振わないこと、A先物市場で現物を引き渡す者が多いことまたはB実力以上に売り玉か買い玉かを多く手持ちしていることをいう。
玉を落とす(ぎょくをおとす) 売り玉を買いもどしまたは買い玉を転売して未決済玉を除くことをいう。
玉をすかす(ぎょくをすかす) 玉を減らして余力を養うことで、「すかす」ともいう。
玉を建てる(ぎょくをたてる) 会員が自己のためにまたは客の注文により取引において売買を約定することをいう。
玉をつなぐ(ぎょくをつなぐ) @現物を買って先物市場で売ること、A乗替えのため当限の買い建を転売して先限を買うこと、B当限や中限で買ったものを先限で売ること、またはC相場の変動で証拠金が不足したときに追証拠金を入れて売り玉や買い玉を持続することをいう。
玉を呑む(ぎょくをのむ) 「呑行為(のみこうい)」を行なうことをいう。
玉をはわす(ぎょくをはわす) 顧客の手筋をかくすために多数の商品先物取引業者に玉を分けて売買の委託をすることをいう。
限(きり、ぎり) 「限月(げんげつ)」のこと。
切れる(きれる) 相場が不利な方に動いて、差し入れた証拠金の残がなくなることをいう。
柝を入れる(きをいれる) 「撃柝(げきたく)」ともいい、取引所の立会場で、取引所の係員が相場の成立するたびに拍子木を打つことをいう。
気を持つ(きをもつ) 相場が動き始める様子を見せることで、特に買い気が起って高くなり始める場合をいう。
 
食い合い(くいあい) 取引所で約定した売りと買いの組合せのことで、「取組み(とりくみ)」ともいう。「取組案じ(とりくみあんじ)」または「取組懸念(とりくみけねん)」ともいう。
食い合関係(くいあいかんけい) 売買の数量関係、投機者や店の質の関係などのことで、「取組関係(とりくみかんけい)」ともいう。
食い合高(くいあいだか) 取引所で売買の約定をし、まだ決済のついていない玉数をいい、「取組高(とりくみだか)」ともいう。
食い下がる(くいさがる) あくまでねばって売りか買いかに自分の勢力を張ろうとすることをいう。
食い退き(くいのき) 相場が有利に動いたとき、建玉の全部を転売または買もどしをして利益を収め、一時市場から手を引くことで、「利食退き(りぐいのき)」ともいう。
釘付け(くぎつけ) 相場が釘で打ちつけたように動かないことで、保ち合いより値動きが少ない場合をいう。
区々(くく) 相場の高低が期限、銘柄によってまちまちなことで、「高低区々(こうていくく)」、「区々高下(くくこうげ)」ともいう。
くじける@ 上げていた相場がヘコたれて急に下がることをいう。
苦情・紛争処理(くじょう・ふんそうしょり) 委託者保護の見地から、商品市場の取引に関する苦情の解決及び紛争のあっせん又は調停に係る制度が設けられている。具体的には、法に定める自主規制機関である日本商品先物取引協会の定款に基づく「苦情処理規則」及び「紛争処理規程」によって手当されている。紛争については、あっせんで和解に至らない場合は第三者等によって構成される調停委員会の調停手続に移行する。なお、上述の制度は主として平成10年の先物取引業者法の改正により導入されたものであり、それ以前は各取引所の「紛争処理規程」に基づいてあっせん及び紛争仲介委員会が仲介に当たった経緯に鑑み、広く委託者紛争の解決を図る観点から、現在両方の制度が併存している。
崩す(くずす) 売り物を出して相場を下げることで、「売り崩す(うりくずす)」の略である。
愚図つく(ぐずつく) 相場がぐすぐすして上げもせず、下げもしないことをいう。
崩れ足(くずれあし) 相場のくずれる歩調または速度のことをいう。
崩れる(くずれる) 相場がくずれ落ちるように下がることをいう。
食った(くった) 相場で利益を得たこと。すなわち利食いしたことをいう。
組合せ取引(くみあわせとりひき) 東穀取が実施する特定取引の一つで、オプションの買いと先物の売り又は買い及びオプションの買いとオプションの売りとを組み合わせてリスクを一定範囲に限定することとなる「(合成された)プットの買い」、「(合成された)コールの買い」、「ブルスプレッド」「及び「ベアスプレッド」を合成した場合に証拠金を軽減する取引で、組合せ取引実施要領に基づいて行われるもの。
倉荷証券(くらにしょうけん) 倉庫会社が預託を受けた商品の保管を証するものとして発行する証券。取引所の受渡しに提供できる倉荷証券(指定倉庫証券)または証拠金として現金の代わりに充用預託することができる倉荷証券(充用倉荷証券)は、取引所が指定した倉庫会社(指定倉庫)の発行したものに限られている。
繰越在庫(くりこしざいこ) キャリイ・オーバー(carry-over storage)ともいう、期末在庫のこと。翌期に繰り越される在庫のことをいう。
繰り戻す(くりもどす) 下がった相場が上がって、その後その値段にかえることで、「もどす」、「引きもどす」ともいう。
クレーム 異議申請(calim)のこと。買い方が、取引所に対し、受渡品について品質・量目その他につき故障の申立をすることをいう。
暮相場(くれそうば) 12月特に12月中旬から年末までの相場のことをいい、「餅つき相場」ともいう。
玄人(くろうと) 取引所の会員または多年相場の経験がある老練な投機家のことで、これらを総称して「玄人筋(くろうとすじ)」という。
黒幕(くろまく) 表面に出ないで、裏にあって相場を張る大手筋のことをいう。
 
計算区域(けいさんくいき) 約定差金、帳入差金、権利行使約定差金及びオプションの対価の授受を行うための計算上の区域のことをいう。
傾斜(けいしゃ) 相場が下落の方向に傾くことをいう。
罫線(けいせん) 過去の相場の動きをグラフに示したもので、「足取表(あしどりひょう)」ともいう。 罫線には、種々の画き方があるが、基本的には、大体次の3つに区分される。
  ・星形法(ほしがたほう)
毎日の後場の大引値段とか、月の平均値段とかをグラフにしるし、線をもって結んだもので、「山形法(やまがたほう)」、「鋸歯法(きょうしほう)」または「止め足(とめあし)」ともいう。
  ・棒形法(ぼうがたほう)
一定の期間(1日、1週間、1月、1年等)の相場の高低を一本の線で示したもので、「垂直線法(すいちょくせんほう)」または「棒足(ぼうあし)」ともいう。棒形法には、矢印で値上がり、値下がりを示すイカリ足(イカリあし)と、値上がりは陽線で値下がりは陰線で示す陰陽引足(いんようびきあし)とがある。
  また、罫線を画く期間の単位を1日としたものを「日足(ひあし)」または「日棒(ひぼう)」、1週間としたものを「週間足(しゅうかんあし)」または「週間棒(しゅうかんぼう)」、月としたものを「月足(つきあし)」または「月棒(つきぼう)」、年としたものを「年足(ねんあし)」または「年棒(ねんぼう)」という。
  陰陽引足は、ローソク足(ローソクあし)またはチョーチン足(チョーチンあし)ともいい、高値を示す線を上影(うわかげ)、安値を示す線を下影(したかげ)という。
  ・鉤形法(かぎがたほう)
一定の値幅以上に相場が動いたときにその方向に棒を引き、相場が逆転して反対の方向に一定の値幅以上動いたときに前の棒線の先をカギ形に曲げて反対方向に棒引したもので、「値幅足(ねはばあし)」ともいう。また、一定の値幅を5円としたものを五円棒(ごえんぼう)または五円足(ごえんあし)、10円としたものを十円棒(じゅうえんぼう)または十円足(じゅうえんあし)という。
  なお、大引けの値段によって画いたものを「大引足(おおびけあし)」という。
罫線家(けいせんか) 罫線により相場の結果を観測し売買する人のことをいう。
罫線屋(けいせんや) 罫線による相場観測を教えて見料を取る予想屋または罫線を画いてこれを売っている者のことをいう。
蹴落し(けおとし) 相場の下がることをいい、蹴破り(けやぶり)ともいう。
蹴返し(けかえし) 下がった相場が上がって元の値段にもどることをいう。
撃柝(げきたく) 取引所の立会場で競売買の行なわれる場合に、取引所の係員が場台に立って売り方の売り唱えおよびその数量と買い方の買い唱えおよびその数量とが一致した時、値段の決定を合図するため拍子木を打つことをいい、「柝を入れる」ともいう。
撃柝係(げきたくがかり) 撃柝を受け持つ取引所の職員をいい、「柝打ち(きうち)」、「柝入れ方(きいれかた)」ともいう。
蹴込む(けこむ) 相場が下がることまたは相場が台割れをすることをいう。
ケツ 「勘定尻」もしくは「帳尻」のこと。または相場の一番安いところのこと(すなわち「底値(そこね)」のこと)をいう。
決済(けっさい) 現物の受渡しをし、転売または買いもどしによって売買の約定の結末をつけることをいう。
月末整理(げつまつせいり) 月末に建玉、特に当限(とうぎり)を転売または買いもどしをして整理することをいう。
ケツを入れる(ケツをいれる) 空売りの現物手当をすること。すなわち、現物を持たないで空売りした後において、現物を買い方に引き渡すためによそから現物を買ってくることをいう。
気配(けはい) 広くは市場の人気や何となく感じられる相場の動向などを指していうが、一般に気配値(けはいね)の略語として取引所で約定値段が出来ないときのノミナル相場(nominal price)をいうことが多い。「売り気配(asked)」とか、「買い気配(bid)」とも用いる。
現(げん) 「現物」または「現品」のことをいう。
現落ち(げんおち) 一計算区域内における同一会員の同一内容の売付け玉と買付け玉とは、会員からの特別の申出がない場合には、その売買同数量について相殺して処理することとしているが、この処理のことをいい、相殺された売買玉を「現落玉(げんおちぎょく)」という。
現落除外(げんおちじょがい) 同一計算区域内における同一会員の同一銘柄、同一限月の売り付けと買い付けとは、会員から特別の申出があった場合には、現落ちとしないで売り玉と買い玉を両建とするが、この場合の取引所の処理のことをいう。
現買い先売り(げんかいさきうり) 現物を買うと同時に先物取引の先限で売ることで、現物より先限がかなり上ザヤにあるときは、サヤ取りができるのでサヤ取りのためによく行なわれる。
現がすれ(げんがすれ) 現物が少なくなることをいう。
限月(げんげつ) 先物取引における売買約定を最終的に決済しなければならない月のことをいい、「期限の月」の略称で、「期月(きげつ)」ともいう。
限月制(げんげつせい) 月末を約定の履行期限とする制度のことをいう。
限月売買(げんげつばいばい) 限月制による先物取引すなわち月末ごとに受渡期限を設け、定められた最長受渡期限の範囲内である月末を受渡日とする売買約定を結び、その期限がきたら現物の受渡しをするかまたは期限までに転売、買いもどしを自由に行ない得る売買方法のことをいう。
堅調(けんちょう) 相場が下げずにむしろ上げ気味なことをいう。
現引き(げんびき)・現を引く(げんをひく)・現受け(げんうけ) 受渡日に買い玉を持つ買い方は現金を用意して商品(または取引所が指定した倉庫の発行する倉荷証券)を受取り、受渡しすることをいう。
現品提供(げんぴんていきょう)・現物提供(げんぶつていきょう) 先物取引で売り方が受渡期日前に現品を取引所にさし出すことをいい、その現品の提供のあった売り建玉を「現品提供建玉(げんぴんていきょうたてぎょく)」という。
検品手数料(けんぴんてすうりょう) 取引所の受渡品につき受方から提起された故障申立は品質等によるもの、量目によるもの、品質等および量目双方によるものと区分して、受渡補助規則で定めている。検品裁定の結果、申立が認められた場合は渡方が、また申立が不成立となった場合は受方が、これを取引所に納入しなければならない。
現物(げんぶつ) 実物すなわち空売りや空買いの対象となる架空の商品ではなく現存の商品のこと。または現物取引もしくは現物取引の相場のことをいう。
現物商(げんぶつしょう)・現物問屋(げんぶつどんや) 現物売買を専門にする商人のことをいい、「現物仲買(げんぶつなかがい)」または「現物屋(げんぶつや)」ともいう。
現物約定(げんぶつやくじょう) 現物の売買の締結を結ぶことをいう。
権利行使(exercise)〔オプション〕 オプションの買い手がその権利を実行すること。取引対象によって現物が受け渡されるか、差金決済される。
権利行使価格(exercise price)〔オプション〕 オプションの基礎となる先物契約または商品が売り手から買い手へと引渡されるときの価格で、オプション契約において特定される価格のこと。ストライク・プライス(strike price)ともいう。
権利放棄(abandon)〔オプション〕 買方が取引最終日までに反対売買又は権利行使の申告を行わなかった建玉は期限切れとなって権利が消滅すること。すなわち、権利放棄によりオプションの買方の損失は既に支払ったプレミアム(対価)の範囲に限定されることを意味し、オプション取引の特質をなしている。
現渡し(げんわたし) 売り玉を有する売り方が倉荷証券を提供して、商品の代金を受け取ることをいう。
 
コール・オプション(call option)〔オプション〕 基礎商品を取引期間内に権利行使価格で「買い付ける権利」を売買する取引。買方はプレミアムを支払うことによって、当該オプション取引の満期日までの任意の日に当該オプション取引の権利行使価格をもって当該先物建玉を買い付ける権利をもち、売り方はプレミアムを受け取ることにより、上記条件で当該先物取引を売り付ける義務を負う取引をいう。(→プット・オプション)
小味(こあじ) 相場の動きが小幅であってもおもしろい味のあることをいう。
小甘い(こあまい) 相場が少し下がった状態のことをいう。
強引筋(ごういんすじ) あくまで強引に売ったり買ったりする者。または目先は不利な立場にあっても手仕舞しないで頑張りながら売り増しまたは買い増しをする者のことをいう。
好況(こうきょう) 取引に活況があって、価格も高い市況をいう。
小動き(こうごき) 市場を刺激する大きな材料がなく、相場が小さな上がり下がりをするだけの状態をいう。
好材料(こうざいりょう) 相場を上昇させる外部要因(原因・事情)のこと。「強材料」に同じ。
工作買い(こうさくがい) 相場を人為的に高くしたりまたは相場の下落を食い止めるために大量の買い物を入れることをいう。
好ウ(こうざや) サヤが十分あって申しぶんないこと。または有利なサヤのことをいう。
高低表(こうていひょう) ある特定期間の相場の高低を示した表のことをいい、高低表の中には、1節、1場または1日の高値と安値を示した短期間のものから、1週、1日または1年の高値と安値を示した長期間のものがある。
購入価格(purchase price)〔オプション〕 直接間接を問わず、オプションを取得するためにその購入者によって現実に支払われるまたは支払いわれるべき費用の総額をいう。この価格にはオプション・プレミアムのほかに、仲介手数料その他総ての費用が含まれる。
好人気(こうにんき) 相場に対する人気が高いことまたは買い人気の高いことをいう。
硬派(こうは) 強気の者または買い方のことをいい、「硬軍(こうぐん)」ともいわれる。
合百(ごうひゃく) 表(おもて)といわれる取引所の公定相場を利用し、これを当て合う一種のとばくのことをいう。また、合百をやる者(即ち合百師)のことを指すこともある。
小往来(こおおらい) 相場の動きが小幅であること。または保ち合いのうちに微動していることをいい、「小高下(しょうこうげ)」、「小浮動(しょうふどう)」、「小幅往来(こはばおおらい)」または「往来保ち合い(おおらいもちあい)」ともいう。
小重い(こおもい) 相場が少し上進したが、後にその騰勢をそがれた状態のこと。または相場が少し安いことをいう。
小堅い(こがたい) @相場が小高下のうちにも下落しかねていること。またはA相場が少し高いことをいい「小辛い(こがらい)」ともいう。
呼吸押し(こきゅうおし) 相場が上がりつつある途中にちょっと下がることをいい、「綾押し(あやおし)」ともいう。
呼吸戻し(こきゅうもどし) 相場が下がりつつある途中ちょっと上がることをいい、「綾もどし(あやもどし)」ともいう。
小口(こぐち) 小数の売買ないし注文のこと。または小数量の売買をする人のことをいう。
小口投げ(こぐちなげ) 損失を覚悟で少数の買い玉を売り、手仕舞することをいう。
小口連(こぐちれん) 少数量の売買をする人のことで、「小口(こぐち)」または「マバラ」ともいう。
焦げ付き(こげつき)・焦げ付き商状(こげつきしょうじょう) 相場が焦げ付いて動かない状態、つまり商内が膠着状態となっていることを形容していう言葉。
腰入れ(こしいれ)・腰を据える(こしをすえる) 態度を決め、意気込み強く相場を張ることをいい、売買に不利な事柄の発生を気づかって、売買を差し控えることを「腰入れかね(こしいれかね)」という。
腰折れ(こしおれ) 形勢の悪いのに負けて一度決めた売買方針を変えることをいう。
小確り(こじっかり) 相場が少し高いことで、「しっかり」というほど高くない場合をいい、「小高い(こだかい)」とほぼ同じ。
腰強(こしづよ)・腰弱(こしよわ) わずかの損失にも屈せず、建玉を維持する意気込みの強いことおよび売り手が安値では容易に売り出ないことまたは相場が下がらずに上向き状態にあることを「腰強」といい、反対にわずかな損失で建玉を手仕舞しまたは相場がややもすれば下落しそうな状態にあることを「腰弱」という。
小締る(こじまる) 相場が少し高くなることをいう。
御祝儀商内(ごしゅうぎあきない) 新物の取引などを味付売買したりまたは年末最終立会日や年初の初立会(大発会)などに味付け的に売買することをいい御祝儀商内でできた相場のことを「御祝儀相場(ごしゅうぎそうば)」という。
こじれる @売買が順調に行なわれないこと、A相場の高低が定まらないでもつれること、B相場が簡易に上げたり、下げたりしなくなること、またはC相場が上げそうでも上がらずもしくは下げそうで下がらない状態のことをいう。
小ぜり合い(こぜりあい) 小さい値幅または薄商内のうちで売ったり買ったりしていることで、「小挑み合い(こいどみあい)」ともいう。
小相場(こそうば) 動きの小さい相場のことをいう。
小底(こぞこ) 相場が大底に至るまでにつけた一時の安値のことをいう。
小底入れ(こぞこいれ) 相場が大底に達する途中一時安値をつけ、その後しばらく騰勢を示すことをいう。
小高い(こだかい) 相場が少し高いことをいう。
小強い(こづよい) 相場が少し上げ気味なことをいう。
固定格差(こていかくさ) ある商品の売買を開始する以前(新甫発会前)に、あらかじめ格差を定め、受渡しをする(納会)まで変更しない格差のことをいう。
小天井(こてんじょう) 相場が上がりつつあるとき、その中間における一つの高い部分のことをいう。
後止め(ごとめ)・後場止め(ごばどめ) 後場の大引けはまたは後場の大引け相場のことをいい、「後引け(ごびけ)」ともいう。
小直り(こなおり) 相場がやや回復することをいう。
小鈍り(こにぶり) 相場に活気なく少し下落することをいい、「小緩む(こゆるむ)」ともいう。また、好人気の割合に相場が騰貴しないことをいう。
後場(ごば)・後場立会(ごばたちあい) 取引所における午後の立会のことをいう。
小幅往来(こはばおおらい) 相場が小幅の動きを繰り返すことをいう。
小ぼんやり(こぼんやり) 相場が少し下落気味であることをいう。
小不味(こまずし)・小安い(こやすい)・小緩い(こゆるい)・小緩む(こゆるむ) 相場が少し安くなることをいう。
後寄り(ごより、あとより) 後場寄付きの値段のことをいう。