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内貨(ないか) |
内国貨物の略。外貨または日本円による支払いを済ませ、関税を納付して通関手続きを完了したものは、日本国内の貨物として認められ移動が可能となる。未通関の貨物は、日本に陸揚げされていてもその存在を認められず、外国に存在する貨物と同様の扱いで、保税倉庫に保管される。 |
内在的価値(ないざいてきかち)(intrinsic value)〔オプション〕 |
オプションをいますぐ権利行使したときの価値。(→イン・ザ・マネー) |
内部要因(ないぶよういん) |
市場内部における相場を動かす材料。需要と供給の関係や取組みの関係など、市場外部と関係ないものをいう。 |
無いもの相場(ないものそうば) |
品薄のために上がった相場のことをいい、品薄となって相場が上がっていくことを「無いものねだり」という。 |
中限、中切(なかぎり) |
「中限(ちゅうぎり)」項参照。 |
仲仕(なかし) |
荷物運びの人夫、荷役作業員のこと。「沖仲仕」の略。 |
中高(なかだか) |
中限の相場が当限および先限の相場よりも高いことをいい、このような状態を「天狗相場(てんぐそうば)」という。また、反対に中限の相場が当限および先限の相場より安いことを「中底(なかぞこ)」といい、その状態の相場を「おかめ相場」または「おかめ」という。 |
中だるみ(なかだるみ) |
前場または後場の立会の中で中間が安い場合のことをいう。また中限の相場が安いことをいう。 |
長出合い(ながであい) |
「指値注文(さしねちゅうもん)」がなかなかできないことをいう。また、若干日数がかかっても、指値で売りまたは買いを注文している状態。 |
中止め(なかどめ) |
1日に前後2場立会を行なうときの前場の引けまたはその引け値段のことをいう。また、この場合の後場の寄付きまたは寄付値段(始値)のことを「中寄り(なかより)」または「後場寄り(ごばより)」という。 |
仲値(なかね) |
平均相場のことをいう。平均の方法は、単なる出来値の算術平均ではなく、出来高と出来値により加重平均する方法による。
また、高値、安値の中間の相場または単なる算術平均の相場のことをいうこともある。 |
仲値押し(なかねおし)・仲値もどし(なかねもどし) |
上げた幅の約半値ぐらい下げることで、「半値押し(はんねおし)」ともいう。また、反対に下げ幅の約半分を上げることを「仲値もどし(なかねもどし)」という。 |
仲間取引(なかまとりひき) |
商品の卸業者間の取引をいい「オッパ取引」ともいう。 |
泣きを入れる(なきをいれる) |
相場の思惑が違って建玉をそのままにしておくことができなくなったとき、売買取引の相手に対し約定の解約すなわち、解け合いを申し入れることで、「泣く」ともいう。 |
投げ(なげ)・投げる(なげる) |
買い方が買った値段より相場が下がったため損勘定となった買い建玉を承知で、見切りをつけて転売して決済することで、「投げ出す(なげだす)」または「投げ退く(なげのく)」ともいう。また、買い物を投げて売った転売玉を「投げ玉(なげぎょく)」または「投げ物(なげもの)」、投げによって安くなった相場を「投げ相場(なげそうば)」、投げにより相場が下落することを「投げ崩れ(なげくずれ)」または「投げ崩し(なげくずし)」、投げ物が多く相場が低迷している状態を「投げ物かさみ」、投げ物がほぼ出尽してしまって今後あまり投げ物が出なくなった状態を「投げ物一巡(なげものいちじゅん)」または「投げ一巡(なげいちじゅん)」、投げようと思っても相場の下落幅が大きいので投げ切れないことを「投げ余し(なげあまし)」、投げようと思っていながら相場の立直りに望みをもって投げずにいることを「投げ惜しみ(なげおしみ)」という。 |
投げ買い(なげかい) |
買い方が投げるのを待って新規に買い物を入れることをいう。 |
投げ物が投げ物を呼ぶ(なげものがなげものをよぶ) |
投げ物が多く出ると相場が下落し、それに誘われてさらに投げ物が出て相場が下落するという悪循環の状態のことをいう。 |
ナダレ |
相場が急に大暴落することをいう。 |
夏枯れ相場(なつがれそうば) |
夏期において市況が低迷し相場も不活発になって、小幅の往来相場となっていることをいい、「夏枯れ相場」または「夏枯れ」ともいう。 |
夏底(なつぞこ) |
夏枯れ相場の一番安いときのことをいう。 |
なで売り(なでうり) |
空売りのことをいう。 |
悩む(なやむ) |
相場が上がりかけているのにはかばかしく上げず、また、下げようとしていながら簡単に下げない状態のことをいい、たとえば、「伸び悩む」とか「下げ悩む」などといって用いる。 |
奈落(ならく) |
相場が低迷して止まらずさらに大幅に下げる状態のことをいう。 |
ならし商内(ならしあきない) |
難平(なんぴん)と同じで、売り値または買い値を平均するためにおこなう売買をいう。 |
ならし値(ならしね) |
難平(なんぴん)や利乗せで平均された値段のこと。または節ごとの平均値段のことをいう。 |
鳴物入り(なりものいり) |
大材料が出て相場全般が動いたこと。またはある銘柄に有力な材料が出てその相場が動いたことをいう。 |
成行(なりゆき)・成行注文(なりゆきちゅうもん) |
あらかじめ売買の値段を定めないで、銘柄、限月および数量だけを指定して行なう売買の注文のことで、成行注文による売買を「成行売買(なりゆきばいばい)」、成行注文による買いを「成行買い(なりゆきかい)、成行注文による売りを「成行売り(なりゆきうり)」といい、また、成行注文による売買約定を「成行約定(なりゆきやくじょう)」という。 |
成行先約定(なりゆきさきやくじょう) |
現物の売買契約に用いられる売買方法で、「成行約定仕切(なりゆきやくじょうしきり)」ともいわれる。この約定は、等級、数量、受渡期日、価格の標準(価格差)等をあらかじめ定め、価格は毎月一定日の相場によることとして契約される。また、この価格を決める一定日のことを「成行約定値極め日(なりゆきやくじょうねぎめび)」または「成行日(なりゆきび)」という。 |
馴れ合い(なれあい) |
売買両者が共謀して売買することで、「なあなあ」ともいう。また、馴れ合い売買によって形成された相場のことを「馴合相場(なれあいそうば)」といい、商品先物取引法では禁止されている。 |
軟弱(なんじゃく) |
相場付きが安いことであるが軟調、低調というほどでもなく、少し安いという程度のときに用いる。 |
軟調(なんちょう) |
相場が安いことをいい、調子が弱く買い気に乏しい状態のことをさす。 |
軟派(なんぱ) |
相場の先行きを悲観的にみて弱気になり、売り手に回っている者のことをいう。 |
難平(なんぴん) |
損失を平均するという意から転じて、相場の上下に応じて売買の値段を平均して相場を仕掛ける平均売買方法のことをいう。すなわち、当初から大量の玉を仕掛けずに売りの場合には高値になるに従って売り玉を漸次増加して、平均売買値段を引き上げ、また、買いの場合には安値になるに従って買い玉を漸増して平均買値段を引き下げ反落または反騰のときの利益を増大させる売買方法である。このように難平で売買することを「難平をかける」、難平売買の方法で相場を仕掛けることを「難平張り(なんぴんはり)」、難平売買の方法で相場を仕掛けて成功し、損失が少なくなることを「難平が利く(なんぴんがきく)」といい、また、難平を仕掛けたがそれに失敗して損失が大きくなることを「難平が利かぬ(なんぴんがきかぬ)」という。難平には、相場が高くなればなるほど売り玉を増加して売り玉の平均値を高くし相場の反落の際の利益をより増大させる「難平売り上り(なんぴんうりあがり)」と、相場が安くなるにつれて買い玉を増加し平均買値を安くして反騰の際の利益をより増大させる「難平買い下がり(なんぴんかいさがり)」とがある。
難平は先物取引の場合に多く用いられるが、実物取引の場合にも後日高く売れまたは安く買える見通しがあれば行なわれる。 |